グランドキャニオン見学を終えた次の目的地はアルバカーキ アメリカ出国地であるダラスに向けて東へ移動 今回はアルバカーキに向かう途中に立ち寄った化石の森国立公園見学のオハナシ
宿泊先として訪れる国立公園ではありませんが石化した木々は想像以上のシロモノでドライブ観光先としておススメしちゃいます
(2019.06.12現在)

 

化石の森国立公園へ

 

アクセスマップ

グランドキャニオンからのアクセスマップは単純 64号線をI-40号線まで南下したらそのままI-40号線を東へ ホールブルックを過ぎたI-40号線沿いに北側の公園入口があります

 

寅吉
寅吉
07:45 6時半起床、朝食とテント撤収を済ませグランドキャニオンを出発

10:20 グランドキャニオンから2時間半ほどでHolbrook(ホールブック)の町に到着 町のガソリンスタンドで20ドル分給油 

 

 

北側ゲートと南側ゲート

園内見学路マップ 化石の森国立公園には公園内を南北に縦断する道路(Petrified Forest Rd)が走っています

公園ゲート(出入り口)は北側と南側にあり、一方から入って道路を縦断し反対側から抜けると効率的

フラッグスタッフから東へ移動する場合(フラッグスタッフから南ビジターセンターまで約180km 約1時間45分)
I-40号線 → Holbrook(ホールブルック)からUS-180号線 → 南ゲート → 園内見学 → 北ゲート → I-40号線

アルバカーキから西へ移動する場合(アルバカーキから北ビジターセンターまで約335km 約3時間)
I-40号線 → 北ゲート → 園内見学 → 南ゲート → US-180号線 → Holbrook(ホールブック)からI-40号線

寅吉
寅吉
東から向かう際、Holbrook周辺で案内板が複数あるので南北どちらに行きたいのか注意
グーグルさんにナビさせたら北を案内されて南ゲート間を往復しちゃったわ
お鈴
お鈴

 

 

ビジターセンター

Painted Desert Visitor Center

11:00 予定所要時間通りにPainted Desert Visitor Centerに到着 効率を考えれば南ゲートから入りこのビジターセンターに抜けるのが正解でしたがGoogle先生のナビ通りに動いてしまい北側エントランスに到着とちょっと失敗

営業時間: 08:00~18:00 

化石の森国立公園(Petrified Forest National Park)はアリゾナ州北東部に位置し、太古の木が色彩豊かに化石化した珪化木が集まる世界最大級の集積地が目玉となっている国立公園

国立公園は南北に走る通路によって結ばれ、北エリアと南エリアで構成 北エリアはペインテッド砂漠(Painted Desert)として知られ三畳紀前期のチンル層(Chinle Formation)の色鮮やかなバッドランドの風景が楽しめ、南エリアでは世界最大級の珪化木の集積地の他、色彩豊かな地形が楽しめる構成となっています

 

ビジターセンター内

少しだけビジターセンター見学 案内カウンター、展示コーナー、ショップコーナーと従来通りの布陣 ガッツリしたトレッキングコースはないので基本ドライブでビューポイントを巡り、ポイントごとに整備された遊歩道を歩く程度

公園内にキャンプ場はありませんがカウンターでバックカントリーの許可を得れば園内でキャンプすることも可能

 

化石の木

入口脇であっさり木の化石とご対面 何だコレ? 木ですか? 石ですか? メチャメチャ綺麗な木の化石に驚く

 

化石化した木 珪化木 の秘密

コトの始まりは2億2500万年前(三畳紀と呼ばれる中生代) この地は当時赤道付近に位置していたと考えられ大木が茂る緑の地でした

周辺に生える巨木が嵐などで倒れ、洪水により下流へと押し流され低い地に集まり巨木の集積所となりました

火山活動や気候変動が活発だった時代、繰り返される洪水や噴火で木の集積地は砂と泥で埋もれていきました 有機物である木はこの条件下では腐敗、分解され土へと帰りますが腐敗が進む前に大量の土砂が数百メートルも堆積したことで酸化を免れました

こうしてこの地に集まった木々は腐敗を逃れ、かつ強い圧力が加わりました

また近くに火山があったことから土砂には火山灰が含まれており、水に溶けだした二酸化珪酸(SiO2)が木の細胞と反応し石英の結晶を造り始めました

結晶は何千年という長い時間をかけて成長、丸太全体に行き渡ることで木を石に置き替える魔法ようなプロセスを成し遂げます カラフルな色合いは土砂に含まれた鉄やマンガンの鉱物によってもたらされます

その後、この地一帯の土壌が隆起、侵食により地上に現れ、現在に至っています

寅吉
寅吉
このように化石化した木を珪化木(けいかぼく)または木化石と言うそうです
これだけの珪化木が一堂に集まる場所は世界的にも珍しいそうよ
お鈴
お鈴

 

化石の木のお土産 アリゾナ州のお土産

ショップ 化石の森なのでいろいろな大きさの化石化した木(石なんですが…)が販売されている他、インディアンの民芸品、アリゾナ州グッズなども購入できます

ここで売られている木化石は国立公園の敷地の外側で採取されているそうですが、どれも美しい鉱石のようで元が木だったとは思えません 値段はそこそこしますがなかなか買える品ではないので気に入ったモノがあれば購入しておきましょう

公園内には木化石がゴロゴロ転がっていますが持ち帰るのはモチロン厳禁デス

 

ビジターセンター内レストラン

砂漠の真ん中にある為、ビジターセンター内には簡単なレストランがあり、お昼時に訪れてもノープロブラムです(南側にはありません)

 

レストランメニュー

メニューはこんな感じ 園内ランチとして持って行けるサンドイッチ類も販売されています

 

国立公園看板

国立公園看板 石積みではありませんでしたが立派な看板でした

 

案内板

園内マップ マップは入園ゲートで貰えますが見どころポイントを一応確認しておきましょう

 

料金所ゲート

11:20 簡単にビジターセンター内を見学して園内へ突中 フツー料金所ゲートを過ぎてビジターセンターですがここはビジターセンターの駐車場の先に料金ゲートがありました

稀に木化石を持ち出していないか抜き打ち検査があるそうです(持ち出してなければ何の問題もありません)

 

見学の様子

 

Tiponi Point

Papinted Desert I-40号線の北のエリア 道路沿い点在する9ヶ所のビューポイントから鉱物を含んだカラフルな地層と岩山のフォーメーションが楽しめます

 
Tiponi Point付近

砂漠はシルト岩、泥岩、頁岩の重層で構成されており、様々色の顔料を生み出す鉄とマンガンの化合物が豊富に含まれることからこのように美しいグラデーションが生まれます

I-40号線を超えるまでのビュースポットはこのようなフォーションを楽しむスポットなので気になる場所で車を停めて景色を楽しみます

 

Painted Desert Inn

Painted Desert Inn 公園内にある1920年代に建てられたロッジ 現在は営業しておらず 1976年に国定歴史建造物に登録され一般に公開されています(そうとは知らず素通りしてしまったので皆さんは素通りしないように)

 

ルート66ポイント

Route 66ポイント かつての古き良きアメリカンハイウェイ ルート66が通っていた場所 新しいインターステート高速道が整備された為、道は残されていません(手前の電信柱沿いにルート66がありました)が記念のオブジェが置かれています

 

グーグルマップの衛星写真で見るとかつてのルート66が分かります

 

ルート66ポイント

一応オブジェ(不法投棄ではないハズ) 1930~40年代の車でしょうか? ルート66ファンの方は立寄り必須です

 

Newspaper Rock

Newspaper Rock Viewpoint

Newspaper Rock 650以上のペトログリフが岩肌に残されているエリア 駐車場に車を停めて眼下の岩に残されたペトログリフを観察します

岩の所まで降りれる訳ではないので遠目で見るだけとなり肉眼ではちょっと厳しいです(若い人は別かもしれません)

 

Newspaper Rock Viewpoint

カメラズーム 今から650~2,000年前 プエブロ川沿いに住み、農業や狩猟を行っていたプエブロ人によって作成されたと考えられています

描かれている絵柄の雰囲気がなんだかナスカの地上絵と似ているような気がしました

 

 

Blue Mesa

Blue Mesa Viewpoint

Blue Mesa 化石の森国立公園内で絶対外せないスポット Painted Desertとは全く異なる深い藍色の地層のグラデーションが楽しめるエリア

舗装された1周1.6km(高低差36.6m)のトレイル沿いにブルー系の色とりどりの丘が連なり、その間をハイキングできる上に珪化木も見ることができます

 

Blue Mesa Viewpoint

ブルーメサと言われるだけあって青ーい!! この手の色の地層は初めてかもしれません 横縞のグラデーションも見事

 

Blue Mesa Viewpoint

アポロチョコ(ぶどう味)みたいな岩山の間をトレッキングコースが整備されています(暑くて歩くのはパス) 今回はブルーメサ・シーニックドライブのビューポイントからの見学だけでしたが別世界的な景色は十分堪能することができました

歩かずとも車で簡単に絶景を楽しめるのでココは絶対外さないで下さい

 

Agate Bridge

Agate Bridge

Agate Bridge 見たまま 木の橋ですが世にも珍しい珪化木の橋 12mの石化した木が小さな谷間に架かっています 国立公園に指定される数年前に倒壊を心配した人々によってコンクリートで土台が造られ現在に至っています

コンクリートが正しい判断だったのかどうかは難しいジャッジ

 

Jasper Forest

Jasper Forest Viewpoint

高台からカラフルな地層のフォーメンションと無数の珪化木を一望できるポイント

 

Jasper Forest Viewpoint

露出してる地層の色味はブルー・メサと同じですが発色はこちらの方が劣ります

無数に転がっている茶色い岩のようなものが全て珪化木 眼下の珪化木は130年前に撮影された状態のまま殆ど変わらぬ状態で保護されています

 

化石の木 断面の様子

眼下のエリアにはアクセスできませんが駐車場へアクセスするループ道の中央に珪化木が放置されていました

この場所で初めて間近に、手に触れて珪化木を観察 見た目はまんま木ですが触ると少しひんやり、叩くとカチコチ、持ち上げようにもびくともしない重量

木であって木でないギャップ SUGEEEEEE(゚Д゚)EEEEEEEEE!! 写真と文章では伝えられないので是非現地で体感してみて下さい

 

普通の木にしか見えない

樹皮はもう完全に木でしょ!? 外形と樹皮は本物の木に見えます(元が木だけに?)

 

断面の様子

しかし断面は木というよりは鉱石そのもの 木にして木に非ず、石にして木ナリ! お前ホント何者? と言いたくなってしまいます

 

ゴロゴロ 化石の木

かつては一本の木だったろうバージョン 地表に現れた珪化木の多くは、侵食による地面の変化よりヒビが入り、隙間に入った水が蒸発・凍結を繰り返すことで割れこのようにバラバラになってしまうそうです

 

倒木バージョン

倒木バージョン 木ならしなやかさがありますが珪化木はかなりの重量を有する石 横たわる地面のバランスが崩れると自重に重みで弱い部分にヒビが入り、やがては割れてしまいます

 

埋もれバージョン

半分埋もれバージョン これから侵食と共に地表に現れてくる珪化木の予備軍 この地には地下数百メートルにわたりまだまだ珪化木が埋まっているそうです

 

丸太バージョン 

薪にしたらイイ感じバージョン 1つで軽く100kg以上あるのでは? ぱっと見るとホント木なんだけどな~

 

Crystal Forest

Crystal Forest 19世紀に宝石採掘の為に粉砕され、取り残された珪化木がゴロゴロと残されたエリア 約1.3kmの舗装された遊歩道が整備されており触れながら珪化木が無数に転がる砂漠の絶景が楽しめます

お触りタイムは先のJasper Forestで満足してしまい 暑い中1.3kmを歩くのはシンドイとパスしてしまいました(笑)

 

Rainbow Forest Museum & Visitor Center

Rainbow Forest Museum 

13:20 南エントランス付近のビジターセンターに到着 北と同じビジターセンター機能を果たしますが恐竜の化石展示など博物館要素もあるのでMuseumと付きます 食堂はありませんがちょっとした食べ物は売店で購入可能 (規模的には北より小さめ)

営業時間: 08:00~18:00

 

Rainbow Forest Museum前に置かれた化石の木  Rainbow Forest Museum前に置かれた化石の木

ビジターセンターの前には状態の良い色々な珪化木が並べられており、それぞれ見比べることができます 鉱物との反応具合で珪化木の断面は本当に千差万別です

 

恐竜の化石

ビジターセンター内には珪化木の他に三畳紀にこの周辺で生息していた恐竜・爬虫類の化石も展示されています

 

Rainbow Forest Museum内 化石の木  Rainbow Forest Museum内 化石の木

ビジターセンター内に展示されている珪化木は特に綺麗 まるで木の宝石でした 値段を付けたらどの位でしょうか?

 

Giant Logs

Giant Logsエリア

ビジターセンター裏手も珪化木が集まるエリアとなっており遊歩道が整備されています

ここにある珪化木はGiang Logsと呼ばれるだけあって他のエリアのものより太い珪化木が沢山あります

 

Giant Logsエリア

遊歩道の様子 手前の倒木は山火事でつい最近倒れた木にしか見えません

こちらもお触りOKなので時間が無い場合はここだけでも十分楽しめると思います 本当に写真では伝わらない不思議さを感じます!!

 

Giant Logsの巨木

じゃーん こちらの目玉がこの珪化木 デカいです・・・

 

Giant Logsの巨木

木の根元は人の背丈ほどあり、割れも少ない巨石の木です これ以上大きい木があるのか知りませんが見学した中ではこの木が一番大きく立派でした

 

 

ビジターセンター周辺には珪化木で造られたAgate houseなどの見どころもありましたが化石の森国立公園はこれにてお終い

寅吉
寅吉
木の化石? 大したこと無いでしょ と思っていましたが石と木のギャップに興奮しちゃいました

 

アルバカーキへ

 

アクセスマップ

 

化石の森国立公園からのアルバカーキまでのアクセスマップ 南エントランスからアルバカーキに向かうにはI-40号線を利用する方が早いので公園内を往復するという無駄な形になってしまいました

お鈴
お鈴
南北どちらか一方向に見学すればOKなので移動方向を考慮し、無駄に往復しないように

14:40 園内でインスタント焼きそばランチを済ませ北エントランスより国立公園を後にしました

 

 

Days Inn by Wyndham Midtown

18:50 道中分寄り道することなくアルバカーキの宿に到着(時差があるので+1時間) アルバカーキの宿はBooking.comにて予約したI-25号線とI-40号線のインターチェンジ付近にあるモーテル Days Inn by Wyndham Midtownにて1泊43.43ドル×1泊 選択理由は料金が安かったのとインターチェンジ近くの分かり易い立地が決め手

※現在はMidtown Inn&Suitesにて営業(Bookig.comでは2021.06現在予約を受け付けていません)

 

部屋の様子は至ってフツーのモーテル 可もなく不もなく と言った感じですが50ドル以下で泊まれたことを考えると良い方?

寅吉
寅吉
1日で約750kmと結構なドライブで1日の最高ドライブ記録を更新しました

 

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次はもっと上手に旅します

 

超まとめ

  • 園内道路は南北どちら一方向に見学すればOK 公園内を往復しないように入園
  • 木であって木ではない石の木 珪化木の違和感ギャップはハンパない
  • 見どころはブルーメサと珪化木そのもの(どこでもいいので見て触れて重さを感じて
  • 珪化木はお触りOK お持ち帰りは絶対NG(抜き打ち検査があるカモ)
  • 化石の森国立公園 ドライブ中心の見学なら一方向最低2時間あればOK
  • アリゾナとニューメキシコは時差があり+1時間
  • アメリカンドライブ この日の走行距離: 約745km 累計走行距離: 約12,981km