パイネ国立公園と並びパタゴニアを代表するもう一つの名峰フィッツ・ロイ。 有名アウトブランド「パタゴニア」のロゴマークとして知られ、世界中からトレッカーが集まる絶景地は外すワケに行きません。
フィッツ・ロイとは先住民の言葉で煙を吐き出す山と言われ、山が見える確率が低いことで知られます。 晴れとなる日が年30日程度しか無いとされるエリアだけに天気予報をチェックして、予定を2日ずらしてからの麓町エル・チャルテン入り。 果たしてフィッツ・ロイの雄姿は望むことができるか? テント泊2泊3日で巡るフィッツ・ロイ山群トレッキング前半の様子です。
(2018.11.30現在 アルゼンチンの物価・為替レートは変動しやすいので参考程度にして下さい)

2018年当時の情報になります。 料金・リンク先等は大幅に変更になっている為、参考情報としてご理解ください。

 

フィッツ・ロイへのアクセス

 

フィッツ・ロイを目指すには、人口約2,000人の小さな町エル・チャルテンが拠点となります。

 

アクセス方法

自然の宝庫、パタゴニアの見どころはチリとアルゼンチンの国境をなすアンデス山脈に沿って南北に分布しています。 代表的なポイントはバリローチェ(山岳リゾート)、エル・チャルテン(フィッツ・ロイ)、エル・カラファテ(モレノ氷河)、プエルト・ナタレス(パイネ)、プンタ・アレーナス(ペンギン野営地)、ウシュアイア(最果ての街) が南アンデス ゴールデンルート。

フィッツ・ロイを有するエル・チャルテンへのアクセスは旅する方向により主に2通り。

  1. バリローチェから南下(24時間)
  2. エル・カラファテから北上(3時間)
寅吉
寅吉
私たちはウシュアイアからの北上組なのでエル・カラファテからバスにて向かいました

パイネのラス・トーレスと違い弾丸日帰り行程は無理なので最低でも1泊はエル・チャルテンの町か山に泊まる必要があります。

 

エル・カラファテ~エル・チャルテンへ

エル・チャルテン行バス

8:15 エル・カラファテを予定より15分遅れで出発。 バス代は2人で$1,600ARS

 

途中休憩場所

9:50 ビエドマ湖近くLa Leonaにて途中トイレ休憩。

 

公園事務所

11:15 バスターミナル手前 国立公園管理局で乗客全員降ろされ英語組・スペイン語組に分かれて園内説明を聞きます。 これはフィッツ・ロイを訪れるにあたって必須とのことでした。

寅吉
寅吉
世界遺産登録ですがパイネやモレノ氷河と違い 入園料は不要!!

 

エル・チャルテンバスターミナル

11:35 再びバスに乗り込み、数分(橋を一つ渡るだけ)でエル・チャルテンのバスターミナルに到着。

 

バスターミナル内の様子 バスターミナル内インフォ

バス停内はこんな感じ、各バス会社のブースと小さいながら案内所があります。

 

フィッツ・ロイ地形模型

バスターミナル内にあった模型に私たちの予定ルートを落とし込んでみました。 二大名峰フィッツ・ロイとセロ・トーレを望む2泊3日の周回コースとなります。

 

バスターミナルATM バスターミナル外ATM

ATM ATMはバスターミナル内に1ヶ所、そして建物の外に1ヶ所ありました。

 

スタート地点へ

スタート地点への地図

バスターミナルからフィッツ・ロイへのスタート地点までは町中を約2km北上します。 (地味に遠いです)

 

エル・チャルテンのメインストリート 

バス停を出てすぐのメイン通り。 エル・チャルテンはフィッツ・ ロイで成り立つ小さな町なので迷うことはありません。
キャンプ用具が無い場合でも町中でレンタルできるお店がいくつかあるのでテント・寝袋を持参しなくてもキャンプ登山は可能です。

 

エル・チャルテンの1992年と2017年の比較写真
※画像はエル・カラファテのロス・グラシアレス国立公園事務所に展示されていた画像より
エル・チャルテン1992
寅吉
寅吉
チリとの国境紛争を解決する為の地政学的戦略地として1985年に設立されたそうです
エル・チャルテン2017

フィッツ・ロイのおかげで四半世紀で立派な町へと変貌した様子がよく分かります。 2010年の国勢調査では950人の人口を数え、現在は1500~1800人前後の人口だと考えられています。

町のスーパー スーパーの物価

エル・チャルテンにも食料品店は何軒かありますが、エル・カラファテに比べると品数はかなり少なめ、食料は到着前に購入しておくことをおすすめします。 ※写真はバスターミナルからの道路を真っ直ぐ行った突き当りのお店の様子。

 

トレッキング駐車場 スタート地点

いい加減建物が無くなった町のどん詰まりがトレッキングのスタート地点となります。

エル・チャルテン到着時は青空が見えていましたが、トレッキング開始地点に着いた頃には雲が広がっていました。

 

スタート地点案内板

スタート地点の案内板 最初の見晴らしポイントまで 0.7km Capri湖(Capriキャンプ場)まで 4km Poincenotキャンプ場まで8kmとあります。

公園内ルールとしては
ゴミの持ち帰り徹底、基本的に公園内の沢の水は飲料可、火はコンロのみOK(直火NG)となります。

 

 

トレッキング開始

 

スタート地点~Capri湖

スタートして直ぐのポイント エル チャルテンの町を振り返る

13:05 トレッキングスタート。 登り階段から始まりますがキャンプ場までで登りらしい登りはここぐらい。

 

道中の様子 分岐の案内

道中の様子 道はしっかりしており、分岐には標識が整備されているので迷うことはありません。

最初の分岐はCapri湖へ行く or 行かないの分岐ですがその先で合流するので左のCapri湖方面へ。

 

Capri湖

14:20 スタート地点から約4km Capri湖到着。 キャンプ場もありますがまだまだ時間が早いので休憩を取りPoincenotキャンプ場へと向かいます。

 

Capri湖パノラマ

パノラマ風景ではこんな感じです。 湖の向こうにフィッツ・ロイ峰が望めるのでここで朝焼けフィッツ・ロイを観るのも可能です。

 

Capri湖キャンプ場

展望スポットへのベースにするには距離があるので時間がない場合を除きPoincenotの方がおすすめと言えるでしょう。 ということでこちらも素通りしました。

Capri湖キャンプ場 Capri湖キャンプ場

Capri湖キャンプ場 Capri湖キャンプ場トイレ

寅吉
寅吉
Capriキャンプ場から朝焼けフィッツ・ロイ鑑賞は日の出時間の3時間前の出発が目安

 

Capri湖~Poincenotキャンプ場

Poincenotキャンプ場へ

Poincenotキャンプ場までは丘陵地帯のなだらかなコースとなり、遠くの斜面にはロス・トレス湖に続くトレッキングルートが確認できます。
Capri湖より先は雲に隠れていない限り、絶えずフィッツ・ロイの姿を望みながらトレッキングが楽しめます。(この日は曇りながら無風のコンディションでした)

 

距離案内板

道中はこんな感じの残りの距離を示す案内板があるのでよい目安になります。

 

川を渡る 分岐標識

小川に掛かる橋を渡り、分岐標識を真っ直ぐ進むとほどなくしてPoincenotキャンプ場に到着となります。

 

Poincenotキャンプ場

15:35 スタートから2時間半でPoincenotキャンプ場到着。 登りらしい登りはスタート地点だけで道中は比較的楽なトレッキングコースです。

 

Poincenotキャンプ場 Poincenotキャンプ場

先客の風避けが残されていたスポットを見つけてテント設営♪ フィッツ・ロイエリアのキャンプ場はどこも全て管理なしのフリーサイトとなります。

寅吉
寅吉
無料のためキャンプ場の管理人はおらず各自の責任でマナー違反にならないよう利用しましょう

 

Poincenotキャンプ場~フィッツ・ロイ展望

お鈴
お鈴
16:30 テント設営後、まだ陽が高かったので早速ロス・トレス湖までトレッキング

Rio Blanco Rio Blanco

16:50 Rio Blanco地点 これよりガレ場の急坂となりロス・トレス湖まで一番ハードな登りとなります。

 

変な鳥

Rio Blancoにて コンドルではありませんでしたが猛禽類の鳥がいました。 何という鳥でしょう?

 

登山途中から 登山途中から

登り坂よりキャンプ地方面(左)と明日向かう予定のMadre湖Hija湖方面(右)を望む。

 

最後の登り

展望ポイントまであと少し最後のガレ場の様子。 フィッツ・ロイ山頂には若干雲が・・・

 

ロス・トレス湖

17:50 フィッツ・ロイ展望ポイント ロス・トレス湖畔に到着。 Rio Blancoポイントより所要約1時間ほどかかりました。 雲は少しかかっていましたがそれでもフィッツ・ロイの雄大な山容を見ることができ、まずは一安心。

 

下山

18時過ぎに下山 19:20キャンプ場に戻り まだ陽の残る中で夕食を取りこの日はおしまい。

寅吉
寅吉
朝焼けのフィッツ・ロイのアタックに備えて早めに就寝しました。

 

 

次はもっと上手に旅します

 

超まとめ

  • 管理事務所で注意説明は聞くが入園料、キャンプ料、予約等は一切不要
  • フィッツ・ロイエリア内の水は基本的に飲料可
  • フィッツ・ロイも風の強いパタゴニアエリア 晴れたらラッキーのつもりで挑みましょう
  • 最後のロス・トレス湖への登り以外、キツイ登りはありません(最後の急な登りは約1時間程)

 

 

ここが変わったよ 2026年考察

 

1. 街の規模と人口の変化

2018年当時は開拓地の小さな町という雰囲気が強かったですが、現在は一回り大きな観光の町へと成長。

  • 人口の増加:2018年頃は約1,500 〜 1,800人程度でしたが、2026年現在は約3,000人にまで急増。
  • 高級ホテルの出現:チリの高級ホテルチェーンである Explora(エクスプローラ) が2021年にエル・チャルテンに進出。 これまではバックパッカーや登山家が主役だった町が、現在は1泊1,000ドルを超えるような富裕層向けのラグジュアリー・ロッジが建設され、客層も変化しています。

 

2. 入山ルールの変更

2018年当時は「入園料もキャンプ代も完全無料」というのがエル・チャルテン最大の魅力でしたが、無料の時代は終わりました。

  • 入園料の完全有料化:2024年10月から、ついに国立公園への入山が有料化されました。
  • 2026年現在の料金(外国人):
    • 1日券:45,000 ARS(約35〜45USD相当)
    • 3日券(Flexipass):90,000ARS
    • 7日券(Flexipass):157,500ARS
  • チェックポイントの設置:以前は自由に歩き出せましたが、現在は主要なトレイルの入り口(フィッツ・ロイ登山道入口など)に料金所(検問所)が設置され、QRコードでのチケット確認が行われているそうです。

 

3. 来園者数データ

エル・チャルテンにも「オーバーツーリズム」の波が確実に到達?

  • 年間訪問者数:2018年当時は年間約15万人程度でしたが、現在は年間24万人近くまで増加しています。 サンタクルス州全体の観光客のうち約21%がエル・チャルテンを訪れ、エル・カラファテに次ぐ第2の目的地として完全に定着しました。
  • 問題点:トレイルの過密化が深刻な問題となり、将来的には環境保護のための「入場制限」や「予約制」の導入が議論されているそうです。

 

寅吉
寅吉
パイネに比べると自由度の高い国立公園でしたが、今はすっかり様変わりしたようです