11月5日 19時にウシュアイア港を出港してからの南極ツアー船での2日目と3日目の様子です この両日は荒海で有名なドレーク海峡を越えることがメインイベント(?)だったのでこれといったアクティビティは基本ナシ
撮影した写真を後から確認してもこの2日間は殆ど何も撮影しておらず、あっという間にサウスシェトランド諸島に上陸してしまった感じになってしまいました(笑) あまりネタらしいネタはありませんがそんな南洋上での2日目&3日目の様子のオハナシ
(2018.11.05~2018.11.14現在)
南極船ツアー2&3日目の様子
11/6 ビーグル水道にて足止め
外洋が荒れているということで一晩ビーグル水道内に留まり夜を明かした翌朝は雲が多いもの晴れのお天気
しかし、依然冷たい風が吹き付けるコンディション

まだ雪を抱いた山々がしっかりと見える景色を確認した後 8:00より朝食

座席は決まっておらずfirst come first servedの早いもの勝ち、 遅れて行くと2人並びの席がなかったり、ビュッフェに並ぶ行列ができてしまうのでいつもドアが開く前にはスタンバイしてました
食後にキャプテン連絡あり
2日目も外洋が時化ている為、引き続き天候の回復待ちをすることに決定!!
船長の判断で止むやし、というコトで2日目のスケジュールはこんな感じに…
10:00~ 観測リーダー パブロの南極条約についてのレクチャーとドキュメンタリービデオの上映会
12:00~ あっという間のランチタイム…
15:00~ 映画タイム (聞いたことのないタイトルだったのでパス)
17:00~ ツアー副リーダー モニカの南極捕鯨の歴史のレクチャー
ヨーロッパでのクジラ需要増加(特に鯨油)に伴う捕鯨活動の拡大のお話 クジラからは灯火油が取れる他、マーガリンやインスタント肉(偽)スープ、洗剤、果ては大戦時のニトログリセリンの原料として用いられ、南極海は捕鯨のメッカとなり巨大な処理施設も造られた時代もあったという話から南極協定が結ばれ現在に至るまでの話を聞きました
そしてイベントらしいイベント発生!!
イルカが出たど~ッ! っと誰かが叫び、デッキに飛び出て束の間のドルフィンウォッチ
祝 初イルカ!! そして、あっという間に消えていきこの日のメインイベントはあっけなく終了…
19:00~ 夕食 ここで船長から気象状況のアップデートと今後の予定
天候が回復しつつあるので夜中からドレーク海峡へ突入するとのこと
ひとたび外洋に出てしまうと荒波が待ち受けているので心するように!! と頂きました
船医が各テーブルをまわり酔い止めを配り、いよいよドレーク海峡へ突入します
因みに私たちの乗り物酔いレベルはこんな感じ

ドレーク海峡中も普通に食べ、普通にKindleを読んでいました

今回の旅で乗り物酔いは南極以外では欧州のバス1回のみ (フェリーもOKでした)
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11/7 ドレーク海峡突入
日付が替わる頃から想定通り船が揺れ始めたが、何とか寝る事で船酔いはセーフ(嫁サマ)
8:00~ 左右に揺れる中、朝食スタート 食堂にやって来れた人は6割程度
嫁サマは朝起きて、ベッドから身を起こして着替えようとしてアウト!! そのまま食堂にも行けず終日船酔いにてダウン
一日中、殆ど食べれずトイレも這うように行くような状態

ドレーク海峡航行中 窓の外は海だけ見える、空だけ見える とういう具合の角度で左右に大きく揺れます
遊園地のバイキングという乗り物が前後でなく左右に傾く感じでした

廊下にはゲロ袋が常に用意されていますが結構無くなっていました
揺れがひどい時はしっかり手摺を掴まないと転げ落ちそうになります
これが本気の“shrieking sixties”(絶叫する60度)なのか分かりませんが殆どの人が部屋に閉じこもっていたのでこの日は終日レクチャーをはじめ何もない一日となりました
19:00~ 夕食開始 昼間ほどの揺れはなくなり食堂には7割方人が戻りました

※嫁サマは食堂からゲットしたパン・バナナ・デザートを少量食べるのが精一杯でした
横になっている限りは吐かずに居られましたがそれは酔い止めが効いての状態だったのかは不明です
ドレーク海峡酔い止め対策
乗り物酔いについては個人差があるので人によってドレーク海峡の感想は変わると思います
因みに嫁サマはこれまで小型船で100%酔っていたので航行中はホボ酔っていて10kg痩せるだろうという覚悟をしていましたが横になってダウンしたのは行きと帰りで1日ずつという結果に終わりました
思ったよりは酔わずに良かった というのが後日の感想です
また、運が良ければ全く荒れないドレーク海峡という場合もあるので 正直トライしないと分かりません
お金があるならドレーク海峡を飛行機で凌ぐという手もあるので検討してはいかがでしょうか?

酔い止め服用
トラベルミン
今回日本から持参した酔い止め薬 ”トラベルミン” 同じ状況で他薬と比較したことがないのでどれ程効くかは分かりませんがカーブの多そうな道だったり フェリー移動の時は予防策として事前に飲むようにしていました
南極ツアー中は船医から配られる酔い止めを飲みましたが、やっぱり酔いました (効いた上であの程度で済んだのかは不明)
酔い止めパッチ
scopolamine patch
欧米人の多くが酔い止め用として使用していた耳の裏に貼るタイプの強力酔い止めパッチ
酔い止め界のリーサルウェッポン的なシロモノで強力な効果が期待できます(30年前にオーストラリアで試してみました) 効くことは間違いないと思いますが副作用も強く「錯乱」、「幻覚」、「パラノイア」、「妄想」という表示も出てきます、それ故、オーストラリアでは発売禁止、韓国でも近年販売禁止となり現在はアメリカ・ヨーロッパで購入できるようです 個人的にはこれが一番効くと思っています(ご利用は自己責任で)
酔い止めアイテム
シーバンド(ツボ押しバンド)
酔い止めのツボを押すような工夫が施されたリストバンドです 検討してみましたがずっと装着していたら刺激に慣れてしまい逆に効かないのでは? と思い却下 恐らく体に一番負担が無い酔い止め法かと思います
船内でこのタイプのモノを付けている人は見かけませんでした…
酔い止め防止メガネ シートロエン
船酔いに効果があるというとで実際に購入しかかったアイテム フレーム内部に封入されているブルーの液体が視界の正面と左右で揺れることで水平線を再現し、視覚と三半規管の感覚のズレを抑えることで酔いを抑えるというシロモノ
類似品も多くありますが高い上に、乗船中ずっとかけていたら恥ずかしくない? という理由で却下
実際 誰一人かけている人は居ませんでした(笑)
次はもっと上手に旅します
超まとめ
- 南極はゲロを吐いて寝込んでも行く価値は十分ある
- 吠える40度、狂う50度、ドレーク海峡は叫ぶ60度
- 酔い止め薬は船医さんからタダで貰えます
- 酔ってしまったら無理せず船室で横になるなど楽な姿勢で過ごす
- 揺れが強い際の船内移動に注意 One hand for you, One hand for the ship
関連リンク集
- 乗り物酔いに効くツボ エスエス製薬アネロンHPより
- 乗り物酔い研究室 乗り物酔いのメカニズム
- ドレーク海峡 Wikiペディア