ノルウェー行を諦めてヘルシンキからバルト三国のエストニアに入国 次のフライト地までは陸路移動としていたのでエストニアからは搭乗地となるバルセロナまで約2ヶ月かけてヨーロッパ大陸を陸路移動します
今回は独立から約30年、エストニアの首都で世界遺産登録地であるタリン旧市街地の街歩きの様子まとめデス
(2019.06.28現在)
世界遺産の街タリン
観光マップ
タリンの旧市街はタリン歴史地区(Historic Centre of Tallinn)と呼ばれ、1997年にユネスコ世界遺産に登録された世界遺産都市にてエストニアの首都
見どころは非常にコンパクトなエリア内まとまっているので全て徒歩で回ることができとても観光のしやすい街です
旧市街は大まかに2つのエリアに分かれ山の手の「トームペアの丘」と人々が生活を営んだ「下町」エリアに分かれます
私たちは宿泊先から利用したバスの都合、タリン駅側からスタート マップの中心点から半径600mのエリア内(半円だけで)で主要な見どころを殆ど見て回れることが可能
東側のヴィル門を中心にすればヴィル門から半径600mほどで旧市街、新市街エリアの殆どのエリアがカバーできます
トームペアの丘エリア
パットクリ展望台
タリン駅側からアクセスした場合、Šnelli parkからパットクリ階段を上がり、山の手にアクセスします その階段を登ったところにあるのがこのパットクリ展望台 こちらの展望台からは聖オレフ教会と赤いとんがり屋根の塔がある風景が楽しめます
タリンの紹介では下町と新市街地を望むコホトゥオツァ展望台からの景色の方がよく紹介されている気がしますがこちらの展望台の景色はまた別方向が望めますのでこちらも必ず訪れて下さい 赤いとんがり屋根の塔が沢山見えるのがこちらです
トームペアの丘の真ん中に建つ聖マリア大聖堂(トームキリク) 13世紀に建てられたルター派の教会 修復を繰り返し複数の様式が混在する教会で高い位置に建つ高さ69mの塔からのパノラマが人気です 拝観料2€、展望台を含めると5€と高かったのでスルー なので感想はありません
どちら様?(ヴォルデマール・パンソという人でソ連時代のエストニアの演劇界で活躍した俳優、演出家、映画監督、演劇教師だったとか)
それにしてもタリン 観光客がメチャメチャ多い!! どの路地もツアー客がゾロゾロといます
トームペア城
南西にある塔はのっぽのヘルマンと呼ばれ、エストニアの国旗が高々と掲げられています 建物脇はちょっとした公園が整備されベンチが置かれているので休憩するのに最適
アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
トームペア城(議事堂)の目の前 アレクサンドル・ネフスキー大聖堂
タリンにある教会の中でも最も大きい正教会 1894年から6年かけて建てられた教会で黒い玉ねぎ形の屋根が特徴的 一目でそれと分かる古典的ロシア正教会スタイルの大聖堂♪
回り込んでみるとまた雰囲気が変わります この聖堂は、エストニアの英雄の墓の上に建てられ、ロシア支配を想起させるものとして多くのエストニア人から嫌われ取り壊し計画もあったそうですが実現せず現在は多くの観光客が訪れる名所となっています
アレクサンドル・ネフスキー大聖堂のすぐ近くにはトームペアと旧市街を隔てる城壁があります 写真の左手に向こう側に通じる入口があります
城壁をくぐった先には大きな修道士の像がお出迎え ※ハリーポッターに登場するディメンターではありません
城壁を抜けたところのエリアはデンマーク王の庭と呼ばれている場所
1219年のエストニア人との戦いで窮地に陥っていたデンマーク王がこの場所で祈りを捧げたところ空から赤地に白十字の旗が舞い降りてきて、それに鼓舞されたデンマーク軍が巻き返し砦を陥落させたというエピソードから名づけられました
Kök博物館と要塞トンネルのKiek 中は博物館となっており中世の人々の暮らしや武器、拷問の様子などが展示されている他トンネル内にもアクセスできます
入場料はアクセスエリアにより異なり1人8€~14€(ガイドツアーもあります)と予算的にパス 貧乏旅行はダメですね
四角い塔はネイツィルトン(乙女の塔) 名前は可愛らしいですが中世の時代は売春婦の牢として使われていたそうで名前と反してとてもダークな塔
お金を払うと城壁の上にある渡り廊下も歩け、素敵なカフェもあります 負け惜しみではありませんがこのエリアの城壁はとても状態が良く、雰囲気も現世離れしていてとても良かったです
コホトゥオツァ展望台
再び丘の上に戻りコホトゥオツァ展望台へ タリンの旧市街と新市街を一望できる展望台 赤やオレンジの屋根に覆われたパステルカラーの家々の美しい街並みが楽しめる場所で映画「魔女の宅急便」の舞台となったという話も頷けてしまう場所
高台となるトームペアエリアには3つの展望台があります 残りの1ヶ所は西側にあるPiiskopi Aedという展望台でタリン駅方面を望みます 紹介した2つの展望台に比べると世界遺産感がまるで感じられないのでスルーでいいと思います
下町エリア
続いて下町エリア まずは南方向へ行ってみました
聖ニコラス教会 13世紀前半、船乗りの守護聖人ニコラスに捧げられた教会としてスタート 第二次世界大戦の爆撃で被害を受け、修復が行われた後に宗教芸術を展示する博物館として生まれ変わりました 入場料は1人 8€ なのでこちらもスルー
ドイツ出身の画家・彫刻家ベルント ノトケによる作品 死のダンスの絵画と週末に行われるというパイプオルガンコンサートが目玉
自由広場
旧市街や中世時代とは関係ありませんが聖ニコラス教会の先にある自由広場とそこに建つ独立戦争記念碑
記念碑はエストニア独立戦争中に亡くなった人をはじめ、自由と独立のために戦ったすべての人々を記念すべく2009年に建てられたもの 記念碑の高さは23.5m 143枚のガラス板が使われています
様々な国から支配を受けていたエストニア 独立記念日も2回あり(2月24日の独立記念日と8月20日の独立回復の日)自由と独立に対する想いは今の日本人の比ではないハズ
聖ヨハネ教会 自由広場にある淡い黄色の教会 1862年に建設が始まり、1867年に完成したルター派のネオゴシック様式の教会
無料で入れたので入ってみましたが城を基調としたシンプルなフツーの教会でした
旧市街中心部へ向かいます 旧市街はどこも観光客で溢れ、ビジターセンターも立派でした
エストニアはヨーロッパでも物価が安い と紹介されていましたがそこまで安くないような・・・
街の様子 近代国家としての歴史は浅いですが人々の営みの歴史は途切れることなく続いています
ラエコヤ広場
旧市街の中心地 ラエコヤ広場に到着♪ 中心地だけに輪をかけて観光客が多いです 旧市庁舎に面する広場にはお洒落なレストランやカフェがオープンテラスを並べるこれぞヨーロッパの広場という感じです
中世当時は処刑場としても利用されていた場所ですが今では大勢の観光客が食事を楽しみ、マーケットでお土産を購入する平和産業象徴の場所となっていました 平和と健康がなによりです
ラエコヤ広場に建つ旧市庁舎は1404年に建てられたもので北欧で唯一無傷で完全保存されたゴシック様式の建築物だそうです
旧市街の様子 どこもかしこも観光客でいっぱい 建物に吊るされている看板や荷を釣り上げる為の滑車のある家などアチコチ楽しい要素があります
どちら様? エストニアは豚肉を使った料理が多いそうで豚の看板がアチコチにありました(食べてないや…)
ヴィル門と城壁
旧市街の東にあるヴィル門 中世の頃は門の外には何もない土地が広がっていたと思いますが現在ではショッピングモールなどがある新市街が広がっています
旧市庁舎へと続く通りViru tänav通り ヴィル門からまっすぐ進むとラエコヤ広場へ通じます 城壁内は本当に別世界でまるで本当にヨーロッパにいるようでした(ヨーロッパですから)
ヴィル門の手前(新市街側)には沢山のフラワーマーケットがあり 色鮮やかな花々が売られていました 景気が良いと花とフルーツが良く売れマース
タリン城壁 13世紀から城壁の建設が開始され16世紀には46の塔を持ち、全長約2.3km 高さ14~16mの城壁で囲われていたタリン 現在残っている塔は20、長さは1.85kmとなっています
城壁沿いにはウール製品を販売する屋台が並び「セーターの壁」と呼ばれているとかいないとか・・・
カタリーナ通り St. Catherine’s passage
カタリーナ通り 聖カタリーナ教会の裏にある石畳の細い道でもともとは修道士の通り道として使われていた路地
左右の石造りの建物はどれも古く15〜17世紀のもの 途中には石の壁を支える瓦屋根が付いたアーチが架かかりとても渋くて絵になる通り
壁の一部には、かつて聖カタリーナ教会の西にあった14世紀〜15世紀の墓石が修復して展示してあります(写真の左側)
カタリーナ通りをVenu通りに抜けて北に進んだ所にある聖ニコラス正教会 元々は13世紀に建てられた歴史ある教会 葬儀中の最中だったので中には入れず
それにしてタリンは教会が多い・・・
旧ソ連領土にあるあるの元KGB施設 今回はスルーしてリトアニアのビリニュスで見学しました
太っちょマルガレータ
タリンの港近くに建てられている横広の塔で通称太っちょマルガレータ もともとは海上攻撃に対する砲塔として16世紀に建てられた建物で直径約25m、高さ約20mというビッグボディ なるほど太っちょです 壁の厚さは5mもあるそうです!!
砲塔としての役割を終えた後は倉庫や兵舎、監獄として利用され現在は海洋博物館として公開されています
料金は公式サイト にて確認して下さい
太っちょマルガレータからラボラトーリウミ通り(Laboratooriumi)をトームペアエリア方面へ向かいます
道中にあったウクライナ東方カトリック教会 ひっそりとした教会でこれまでの大きな教会とは大違い 教会界にもいろいろあるのですね~ なんか庶民的な教会でほっこりしました
大勢の人で溢れていたラエコヤ広場周辺と比べたらまるで人が少なく静かな雰囲気 城壁も塔もこの辺りの方が保存状態が良いのに不思議デス
右手前からPlate Tower、Eppingi Tower、The Tower behind Grusbeke 塔が均等に並ぶ風景はココで 一番最初に訪れたパットクリ展望台から見た景色がこの辺りになります
再び東側 旧市街エリアに戻り聖オレフ教会 訪れた時は絶賛改修中でした!! 高さ124mの背高ノッポ教会でトームペアの丘の展望台からよく目立つ存在 60mの高さに展望台があり250段以上の階段でアクセスできます モチロン有料で2€
かつて世界一高い塔だった教会で159mもの高さを誇りましたが落雷により焼失してしまったとか
街中にはこんな観光バスも走っています (乗り方は分かりません)
どちら様? エストニアの伝説的人形使いマスターFerdinand Veikeさんでした!!
コフトウッツァ展望台の麓には水場を備えた小さな公園が どこも小綺麗に整備されタリンは今後ますます観光客が訪れること必至
まだどの塔に登っていなかったので最後は旧市庁舎に戻り、歴史ある塔に登りました!! 1人3€(現在は4€)
狭い石造りのらせん階段を登りって塔の展望台へ
塔の上からの景色 トームペアの展望台とはまた違い旧市街の建物を間近に見る事ができます
見下ろすラエコヤ広場 ザ・ヨーロッパという風景が広がりこの塔を選んで正解でした
高さ65mの尖塔の上には旗を持ったトーマスおじさんなる小さな衛兵像が鎮座していると後から知りました 見過ごさないよう注意して下さい!! 1530年に設置された初期のトーマスおじいさんは旧市庁舎のミュージアムに展示されているそうです
全ての塔に登る必要はありませんが一つは登っておくべきですね
[php_everywhere]
次はもっと上手に旅します
超まとめ
- スカイプが発明されたIT先進国 タリンの街中はあらゆるところでTallinnWiFiに接続可能!!
- タリンの公衆トイレ(モール内も有料)は基本有料 トイレはホテルかレストランで済ませる
- 登るなら金を出せ!! 全てに登ったら結構な額に…
- バス、トラムの利用回数が多ければデイパス(1日、3日、5日・・・)を購入した方がオトク
- 主要なスポットは歩いて回れる範囲にあるので1日あれば十分観光可能
- 市庁舎の塔先端にあるトーマスおじさん像を見過ごすな!!
- エストニアの物価はそこまで安くない(個人の懐具合によります)
- フェリー利用でヘルシンキから日帰り観光も十分可能
関連リンク集
- Visitestonia エストニア政府観光局公式サイト
- Visittallinn タリン市オフィシャル観光サイト
- TLT タリン市公共交通サービス公式サイト バス・トロリー等
- Tallinn Town Hall バルト三国で一番古いタウンホール 展望台あり
- Kök博物館と要塞トンネルのKiek Kök博物館と要塞トンネルのKiek公式サイト
- タリン市庁舎 ラエコヤ広場にある市庁舎の公式サイト
- エストニア海洋博物館 太っちょマルガレータと海洋博物館の公式サイト