セルビア(ベオグラード)にはルーマニアに抜ける為の中継地的な位置づけで訪問 今後訪れる機会は少ないと思い2泊し、中1日を市内観光に充てました 元社会主義国というだけで治安具合を心配し、観光スポットなんてあるの? と思いつつ訪れたベオグラード一日観光の様子と感想まとめです
(2019.07.29現在)
ルーマニア行チケット手配
ベオグラードで真っ先に向かったのは最優先課題のティミショアラまでの移動確保 ルーマニア西部の街ティミショアラはベオグラードの北150kmに位置するのですが何故か列車・長距離バスなどの公共交通ルートがありません なのでバンによる移送サービスを行う旅行業者を訪ねることからスタート
ベオグラード~ティミショアラ移動はGEA Toursという会社が鉄板ということでその事務所を訪ねます
GEA Toursの場所
GEA Toursは中心地の南、NATO爆撃ビルが残されているクネズ ミロシュ通り沿いの建物(2F)にあります 街の中心地からはマクドナルドがあるバス停から53、56のバスでアクセスMilosa Pocercaバス停下車、道路を渡ったはす向かいの建物になります
クネズ ミロシュ通り沿いにはNATO空爆ビルがあるので私たちはビル見学を兼ねて宿から1.7km程の距離を歩いて向かいました
NATO空爆ビル コソボ自治州の独立をめぐり、アメリカ主導の北大西洋条約機構(NATO)により空爆を受けた建物で今なお取り壊されることなく残されている歴史の生き証人(建物)
この通りは政府機関の建物が多かったため空爆の標的にされたので「空爆通り」とも呼ばれおり、この残されたビルはかつての軍司令本部だった建物
ベオグラードで知っている場所(知識)と言えばこのNATO空爆ビル 空爆は1999年に起きたので訪れた時は20周年に当たる年 そのためかどうか分かりませんがビルには大きな垂れ幕がありました
空爆のニュースはもちろん記憶にあったのですがアメリカ9.11テロの僅か2年前ということに気づきビックリ NYのワールドトレードセンタービルの崩壊は鮮明な記憶がありついこの間と思えたの対し、NATO空爆はずっと昔の印象でした
GEA Tours
空爆ビルの交差点から南に450mほど歩きGEA Toursが入居するビルに到着 道路に面して店舗がないのでツアーポスター、入口の金色標識を目印にして下さい
ゴールドの会社看板のある入口を入り、階段で2階に上がってすぐに事務所があります
住所: 65, Kneza Milosa Belgrade, 11000 (休みはないようです) E-mail: gea@eunet.rs メールでの予約も可能ですが翌日出発の為、直接事務所を訪れました
カラフルな事務所内 スタッフはもちろん英語が喋れ、翌日のティミショアラ行きの手配はあっという間に完了 料金はバン送迎で12~2時間の間で宿泊先ピックアップ 詳細な時間は予約状況・予約者のピックアップ先によって変わるので夜の19時に最終連絡がくるとのコトでした
料金はテミショアラまで1人15€ 事務所払いではなく当日ドライバーに現金払いとの事
ベオグラード一日ブラブラ
メインの用事が済んだので適当に歩いて中心部へ 建物が古いのは構いませんが落書きがアチコチに 治安は悪い感じはしませんでしたが旧社会主義国という既成観念のせいか天気のせいか分かりませんが街はちょっと暗い印象…
ゼレニ ベナッツ市場 食料品から衣料・雑貨品まで揃う市場ですが観光客がまだまだ少ないせいかツーリスト向け要素が無い素朴な市場
街角風景 壁画アートがあるのは共産主義でない自由な雰囲気が感じられます
ルビツァ公妃の館
ベオグラード要塞へ向かって歩きます 途中にあった見学施設らしき建物 ルビツァ公妃の館
ルビツァ公妃のために19世紀前半に建てられたもので、当時の調度品が展示されていますが そもそもルビツァ公妃って誰?(オスマン朝からセルビアの自治を獲得したセルビア建国の父的存在、ミロシュ・オブレノヴィッチ1世の奥様らしい)
お宅訪問系見学は嫌いではないですが月曜日が休館日でお休み日でした 因みに入館料1人200RSD
天使首ミハイル大聖堂
ルビツァ公妃の館のすぐ近くにある天使首ミハイル大聖堂 天使首ミハイル(ミカエル)を記憶する正教会の大聖堂で天使首大聖堂としては世界に4つしかないそうです
残り3つはロシア、キエフ、アラスカ キエフの聖ミハイル黄金ドーム修道院は訪れているのであと2つでコンプ
3年の月日をかけ1840年に建てられた教会で、セルビアでかなり重要な教会でしたが観光客は誰も居らず独り占め、重厚なイコノスタシスを思わず撮影していまいましたがドアに撮影禁止と後で知りました…
ベオグラード要塞
カレメグダン公園
雨が上がりベオグラード要塞へ 要塞手前のカレメグダン公園には剣を手にする女性像が乗るフランス感謝記念碑がお出迎え
記念碑は第一次世界大戦中のセルビアとフランス間の友情、相互支援、協力の印として1930年11月11日に建てられたもの
公園の一角には恐竜パークもありました 史跡のすぐ近くでは雰囲気が台無しでは? と思いましたが地元の子供達には大人気だそうです(恐竜だからね)
お土産露店も多いとの情報でしたが激しい雨が降ったせいがお店も人出も少なく寂しい感じでした
ベルグラード要塞
18世紀前半のセルビア王国(ハプスブルグ統治)時代に建てられたというスタンボル門から入場
内側には中濠があり、濠には大戦中に使われた戦車やミサイルが沢山飾られていました 砦なので戦争にまつわるモノと言えばモノですが展示する場所的には恐竜同様アンバランスな気がします
それにしても(旧)共産国は軍事力を誇示するような展示が好きなのでしょうか?
濠に架かる木橋を渡り時計塔がある門から中へ
中に入ると ん? また公園??? という感じ ローマ、ビザンチン、オスマン、セルビア、オーストリア帝国時代と長きに渡り攻防が繰り広げらた歴史ある史跡ですが城塞内はとくに見どころがないかな? というのが正直な感想
北東側の城壁(外側) 歴史は感じられますがあまり響かない… なぜだろう?
北東角にあるジンダン門 2つの大きな円型の塔に挟まれた門で一番要塞らしさが感じられた場所 ジンダンとはトルコ語でダンジョン・刑務所という意味があるそうです
ここは雰囲気のある小路でした
聖ルジツァ教会
その先には軍事教会として1867年に建てられた聖ルジツァ教会 教会名であるルジツァはバラから来ているそうです
つる草で覆われ、時代の違う二体の兵士像が建つ教会とは思えない入口 流石は軍事教会
アーチ天井にビッシリ描かれたフラスコ画 兵士は出兵前にこの教会で祈りを捧げ出陣したそうです
独特で雰囲気のある内観でしたがやっぱり観光客は少な目 ベオグラード砦もこの教会も無料なのに勿体ない
こちらのシャンデリア なんと第一次世界大戦で使用された空の薬莢で作られています 流石は軍事教会(2回目)
歴史のありそうな石畳の坂を登ります
ドナウ川(奥から流れる)とサヴァ川(左から流れる)を見渡すビューポイント ビルが立ち並ぶエリアはニューベオグラードと呼ばれる地区 経済発展はまだまだこれからといった感じです
ポベドニク(勝利の像) 公園の西端にあるバルカン戦争、第一世界大戦の勝利を記念して建てらた高さ14mの記念塔 左手にハヤブサを乗せ右に剣をもった裸像がドナウ川の彼方を見つめ建つベオグラードのランドマーク的存在
全体的に傷み気味でしたが2019年秋から修繕が行われ、現在は柱も像もピカピカになっているそうです
中心市街地エリア
クネズ ミハイロヴァ通り
カレメグダン公園を後にして ベオグラードの銀座通りクネズ ミハイロヴァ通りへ ここはベオグラードで一番華やかなエリア
公園から通りに入ってすぐ左手にあるビジターセンター(市立図書館の建物内) 無料の地図や観光情報をゲットできます
ビジターセンターのすぐ先Rajicevaショッピングセンター 2017年オープンのセルビア初のショッピングセンターピカピカの建物内はベオグラード間ゼロの完全な欧米・アメリカンスタイル
本当はローカルなモノを食べた方がいいのですが綺麗さに負けてショッピングセンター内のフードコートで遅いお昼 スパゲッティーを頂きました 1,155RSD(約1,200円) まいう~
クネズ ミハイロヴァ通り 一番の目抜き通りだけあって人がいーぱい
確かに人が多くて賑やかなのだがどこか暗い印象を受けてしまうのは天気のせい? 旧共産主義国というお国柄のせい?
少し外れた通りには真っ赤な傘を並べた映えオープンテラスレストランもありましたがよく見ると傘が壊れていたりとちょっと微妙…
ザ・共産主義といった風貌のビル このビルの左側が共和国広場でしたが気づくことなく右手方向へ進んでしまいました
行きそびれた共和国広場 中央には馬に跨るミハイロ王子の像(ルビツァ公妃の館、ルビツァさんの息子)、赤い建物は国立博物館 右側の建物は国立劇場と国を代表する歴史的建物が並びます
各地で国立劇場見物してきたので国立劇場を見過ごしてしまったのはちょっと残念
テクテク歩きテラジエ噴水とホテル・モスクワ・ベオグラード
噴水はミロシュ・オブレノヴィッチ(ルビツァ公妃の館、ルビツァさんの旦那で共和国広場の騎馬像の父ちゃん=オスマン朝からセルビアの自治を獲得したセルビア建国の父的存在)の命により1860年に作られた高さ8mの噴水
セルビア歴史博物館 ザ・共産主義という感じの建物再び 入場料は200RSDと格安だが興味が沸かない…
宮殿のような造りの国会議事堂 1936年に建てられた議事堂ですが世界一美しい国会議事堂を見たばかりなので…
ドーム屋根ですが何となく日本の国会議事堂と似たような感じだと思ったら同じ年の完成でした
国会議事堂の先のイカツイ建物は中央郵便局 剛の建物は共産主義の証~ 赤い郵便ポストはそれとスグわかりますが形がやっぱり剛!!
聖マルコ聖堂
カレメグダン公園口から2kmほど歩いて聖マルコ聖堂に到着♪ 特徴的な形をした正教会で歴史ある教会かと思ったら1931年から1940年の間に建設された比較的新しい教会でした
教会内 煌びやかなイコノスタシスに天井から吊り下げられた巨大車輪のようなシャンデリア(?)が目を引きますがよく見ると壁が未完成
後陣アプスも鋭意制作中 リニューアル中なの未完成なの?
壁に貼られるだろうモザイク画は地べたで鋭意制作中でした 内観が完成したら色鮮やかでとても映える教会になりそうですが完成はいつになることやら
さらに人々から評価されるようになるには数百年後?
南西方向から見た聖マルコ聖堂 やっぱり独特な形
旧宮殿 1881~1884年に建てられた旧宮殿 2度の大戦で被害を受けその度に修復され現在は市庁舎として利用されています
聖サワ大聖堂
聖サワ大聖堂(紹介だけ) 当初1905年の建設計画でしたが戦争と紛争のために実際の着工は1935年 着工されるも1941~1985年まで工事は中断されてしまい訪れた際もまだ建設途中という未完の教会
工事中で見れないと思い立寄ることなくベオグラード観光を終えましたが後になって地下階は見学可能だったと知りました。。。
なので地下ホールの様子はGoogleさんで 他に類を見ないゴージャスなホールがベオグラードでも上位観光スポットとなっています
最近の施設なので黄金のドーム天井画、巨大シャンデリアにお洒落な照明柱と最先端の宗教デザインとなっているようでした
現在はほぼ工事が完了しているようなので機会があれば聖マルコ聖堂の完成と合わせてリベンジしたいです
日本からの贈り物 黄色い市バス
NATO空爆や経済制裁を受けたセルビアに対する援助として日本から寄付された黄色い車体のバス たくさん走っている と聞きましたが新しい車両と新旧交代中なのか、そこまで走っている感はありませんでした…
ヨーロッパ最古の都市の1つであるとされるベオグラードでしたが古い歴史を感じられたのは要塞ぐらい
建物ではルビツァ公妃の館が19世紀前半 聖サワ大聖堂、聖マルコ聖堂に至っては20世紀に入ってからの建物
経済的にも観光面でもようやく動き出した国なので十分な魅力を発揮できるのはもう少し先かな? という感想が正直なトコロです
ツーリスト慣れしてない素の街の様子は何処か新鮮な気もしました
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次はもっと上手に旅します
超まとめ
- セルビアの首都ベオグラード 観光地としてはまだまだ発展途上
- Must Seeは2021年にほぼ完成した聖サワ大聖堂かな? (リベンジしたい)
- ベオグラード要塞は入場無料なので出かけて損はナシ
- 施設の入場料はまだまだ安いがセルビアの歴史背景の知識がないと厳しいかも
- 治安はそこまで悪くありませんが2019年現在ストリートチルドランが居ました
- GEA Toursはメールでの予約もモチロンOK ティミショアラ → ベオグラードも当然可
- 10年一昔なので10年後のベオグラードは全く別の街になっているハズ
関連リンク集
- Visit Serbia セルビア政府観光局公式サイト
- ServianWalker セルビアの旅行情報発信する日本のサイト
- Beograd.rs ベオグラード市の観光情報ページ
- ベオグラードバスターミナル 発着情報を調べられます
- gsp.rs ベオグラード交通局のサイト
- GEA Tours ルーマニア、ブルガリアへのミニバスルートをもつ旅行代理店
- ゲオグラード要塞 ベオグラード要塞公式サイト
- ルビツァ公妃の館 ルビツァ公妃の館の公式サイト
- Rajiceva Shopping Center クネズミロシュ通りにあるショッピングセンターサイト
- 聖サワ大聖堂 聖サワ大聖堂の公式サイト
- omio.jp ヨーロッパ各地の鉄道・バス・航空券の最安値検索サイト