パレンケと言えば密林の中に眠るパレンケ遺跡! 予備知識もあまりない状態で行きましたが密林の中で独特の雰囲気を放つ遺跡はこれまでの遺跡以上に見応えがありました
今回はパレンケでのハイライト  1987年世界遺産登録地パレンケ遺産見物の様子のお話デス
(2019.03.13現在)

 

パレンケ遺跡

 

1987年に世界遺産登録されたパレンケ遺跡は4~9世紀頃に栄えたマヤ文明の都市遺跡 7世紀のパカル王とその息子であるカン・バラム二世の統治時で全盛期を迎え、パレンケ遺跡で見られる建造物の多くがパカル王親子によって建造されました

しかし、その後の王が敵国の捕虜となってしまい王族の影響力はなくなり、9世紀末には都市が放棄され次第にジャングルの森に飲み込まれていきました
廃墟となってから18世紀の半ばにスペイン人によって発見されるまで、密林の中に眠り続けたマヤ遺跡を代表するパレンケ遺跡はその後パカル王の墳墓の大発見を経て遺跡マニア垂涎の地となっています

 

行き方

正確な発着所は分かりませんが3a.ポニエンテ通りにある携帯会社Telcelの周辺から遺跡行のコレクティーボのワンボックスが出ています 時間は特になく人数が揃い次第出発する感じで料金は片道1人20ペソ(約120円)で遺跡までは20~30分ほど ※バスターミナル周辺からも出てるみたいですが未確認

 

入園料

パレンケ遺跡エントランス パレンケ遺跡チケットブース

ちょっと地味なパレンケ遺跡エントランス 遺跡入園料は1人75ペソ(約430円 2021.01現在80ペソ) ※遺跡までの途中で公園入園料1人36ペソ(約230円)支払い

 

パレンケ遺跡チケット

チケットは博物館入館料も含まれます 手首にもぐるりと巻いてイザパレンケ遺跡群へ!

 

アプローチの道 アプローチの道 遺跡登場(髑髏の神殿)

遺跡までのアプローチ これまでの乾燥した砂漠地帯と違う、鬱蒼としたジャングル内の歩道をしばらくすると視界が開けてパレンケ遺跡が現れます

森林の中から突然 神殿ピラミッドがぬるりと現れる感じでナイス!!

 

エントランスの三神殿

お鈴
お鈴
横に3つの神殿が並ぶ遺跡群から見学スタートです

髑髏の神殿 柱にある髑髏

骸骨の神殿 石段の上に建つ神殿の柱に頭蓋骨のレリーフがあることから名づけられています ウサギの骸骨という話もありますが真相は謎 数年前までは石段を登ることができたようですが現在はNG 昔は登れたのに~ ってパターンは良くある話

メキシコのガイコツ好きは遥か大昔からDNAに擦り込まれてきたようです

 

赤の女王の石棺がある神殿

赤い女王の神殿 パッと見たとろこ崩れかけた石垣の神殿ですが見所のは神殿内 草葺の屋根が架けられた入口から中に入ります

 

遺跡内 遺跡内

真っ直ぐ済んだ後、左右に通路が分かれ・・・

 

石棺

小部屋の中に中が真っ赤に塗られた石棺を見学できます 赤色は貴重な水銀の化合物辰砂が使用され中に納められていた女性のミイラにも塗られていたことから棺の主は赤の女王と呼ばれています

発見当初、石棺の中の女性はパカル王の母クック女王だという説が主流でしたがその後のDNA鑑定で血縁関係がないことが判明しパカル王の王妃説が有力になっているみたいです

 

碑銘の神殿

碑文の神殿 パレンケで最も高い神殿で8層のピラミッドから成り立ち23mの高さを誇ります 内部からパカル王の墳墓が発見されたとても価値がある遺跡
墳墓からは世界的に有名なパカル王の石棺(縦3m×横2m×高さ1m 重さ5トンという1枚岩をくりぬいて作られた棺)と翡翠の仮面が発見されています

名前の由来は神殿内壁に沢山の碑文が刻まれた石碑があったことから名づけられていますがピラミッドには登ることはできません

 

宮殿

宮殿

パレンケの中心的建造物で王族や身分の高い人が暮らしていたとされており、中央にはマヤ建築としては珍し高さ15mの4階建ての塔が配置されています

 

四層の塔 四層の塔

天体観測所という説が主流で冬至の日にこの塔から見て碑文の神殿に太陽が沈む形で配置(お墓と塔どっちが早かったんでしょう?)

 

寝室

宮殿の南側は半地下構造となっており見学可 置かれている石台は玉座?? なんか地下牢みたいですが・・・

 

宮殿内トイレ 宮殿内の様子

宮殿にはトイレ&サウナ完備!! となかなか充実していたようです 王様のウ〇コは従者がチェックして健康管理を行っていたとか

「今日のウ〇コは色よし、形良し、香りよ~し!」 みたいな?

 

宮殿内の様子  十字穴

宮殿の壁にはアチコチにTの字型の穴があいてました(中には十字もあり) 風通しの為という説がありますが何故この形なのでしょう?

 

パカル王のレリーフ

遺跡にあるレリーフ パカル王が母親から直接冠を授かり王となる瞬間が描かれていますが網がちょっと邪魔・・・

 

 回廊の様子

三角形型をした屋根の内側構造を持つマヤアーチが美しい回廊 アーチと言えば丸型のローマアーチですがマヤ文明は好んでこの三角形にしているようです
多くの回廊が倒壊・半倒壊していますがここは綺麗な状態で壁の漆喰装飾も確認することが出来ました

 

宮殿内広場 

捕虜の広場 人が描かれた石版レリーフが残されており戦争により捕虜となった奴隷の姿を描いたものだとされており、捉えた捕虜を見せしめにしたり拷問や処刑が行われた場と考えられています

 

下水システム

近くの川から水を引いていただろうと考えられる水路? 宮殿の南側は結構傷んでいました

 

十字のグループ

十字の宮殿群へ

宮殿を後にして次の神殿群へ 木々が茂るジャングルの小道を通りアクセスします 川口浩探検隊になった気分

 

林の中にあるTemplo17

名も無い神殿が沢山ある中で比較的重要っぽそうな戦士の神殿(神殿17) 石段の上の小屋は炭焼き小屋? と思いきや…

 

 

神殿でした 内にはパレンケ王にひざまずく者の姿が描かれた石版レリーフ(レプリカ)があり、近隣都市の戦争に勝利した様子と言われています

 

十字の神殿

十字のグループ神殿の中でも一番高い十字架の神殿 神殿内の石版のレリーフ図柄に十字が見て取れたことから名づけられています

 

十字架の神殿からの景色

十字架の神殿はパレンケ遺跡の主要遺跡が一望できる絶景ビューポイント どんどんアクセスできるエリアが制限されているので将来的には見れなくなる景色かもしれません

 

神殿内の石版(レプリカ) ちょっと薄くなっていますが中央の図柄が確かに十字に見えます 左右に描かれているのはパカル王の息子カン・バラム二世 どうせレプリカならもう少しはっきりさせちゃえば? と思うのは素人考えですね

 

分かりにくいので写し絵を・・・

 

十字の神殿の石版写し絵 出典arqueologiamexicana.mxより
 

 

神殿入口右側の石版にはタバコを吸う人物の姿が確認できます メソアメリカで最古の喫煙シーンだとか

 
太陽の神殿

太陽の神殿 比較的低くて登りやすい神殿 神殿内にはやはり石版レリーフがあり太陽神の縦と槍を中央に据え両側にパカル王とカン・バラム二世の姿が描かれています

 

こちらも分かりづらいので写し絵で・・・

太陽の神殿の石版写し絵 出典arqueologiamexicana.mxより

 

葉の十字架の神殿

とうもろこしの葉を模した窓を備える葉の十字の神殿 名前の由来はやっぱり石版レリーフから 中央に十字に見える図柄を据え左右にパカル王とカン・バラム二世の姿が描かれていますが一部図柄のモチーフにとうもろこしの葉と穂が用いられている為

 

葉の十字架の神殿内リリーフ

葉の十字の神殿内の石版レリーフ やっぱり薄くてよく分からない・・・

 

十字の神殿の石版写し絵 出典arqueologiamexicana.mxより

中央の十字架のような図柄の左右の腕に現れるのがトウモロコシの神 マヤの中でも重要な神様の1つで人間の顔を持ち、人間はトウモロコシから作られたそうな そんなトウモロコシの神は「人間の理想像」とされ理想に近づくべく頭蓋骨変形を行ったと考えられています OMG!!

 

お鈴
お鈴
遺跡群はカン・バラム二世の時代に建造 石版の人文はパカル王とカン・バラム二世ね

 

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球戯場と北の遺跡グループ

球戯場

十字の遺跡群の見学を終え、これまでのピラミッド型遺跡とは異なる雰囲気を持つ北エリアへ 先ずは青々した芝生に覆われた球戯場跡 マヤ文明にはお約束の球戯場ですが見所のピークが過ぎているので静かな雰囲気でした 穴の開いた丸型の石はないモヨウ。。。

 

Templo10からみた北の建物群

伯爵の神殿と呼ばれる神殿のピラミッド上から見た3つの神殿が連なる北の神殿群 ここまでくると観光客も少なくなり(皆メイン遺跡でお腹いっぱい状態) ひっそりとしています

 

北の建物群 

北の神殿グループにも石版レリーフがありましたがもう誰も見ていませんでした・・・

因みに伯爵の神殿と言われる由来は19世紀始めパレンケを訪れたフランスの古物研究家、地図学者、芸術家、探検家であるワルデック伯爵が伯爵の神殿を逗留場所にしてスケッチを残したからだとか

 

博物館へ

ジャングルの中の遺跡

北の遺跡群からジャングルの中を通り博物館へ向かいます 道中は名も無き遺跡がたくさんありました 住居跡的なモノでしょうか? 発掘が終えている遺跡は4割ほどで大部分がまだジャングルの中ということなのでまだまだ歴史的発見が残されているかもしれません パカル王の愛人の神殿とか・・・

 

ジャングルに生える木 ジャングルに生える木

熱帯雨林って感じの木々が茂る中をしばし歩きます 以前は強盗もあったようですが今はどうなんでしょう?

 

滝

Queen’s Bathと呼ばれる涼しげな水場もありました 英名のQueen’s Bath 日本のサイトでは女王のトイレなんて紹介もありますがトイレはないでしょ。。。

 

パレンケ遺跡博物館

 

パレンケ遺跡博物館

ジャングルを抜け出た道路を渡った先にあるパレンケ遺跡博物館 遺跡の外にありますがパレンケ遺跡の入場券で入ることが可能

 

館内で最初にお出迎えてくれるトーテムポールのような焼き物は香炉立て かなり大きくて似たような香炉立てが他にも沢山展示されていました

 

王座に座っている鳥の被り物を被った人物の坐像 王座に座っていることから王かそれに次ぐ位の人物のようですが座り心地は悪そう・・・

 

マヤ文字

マヤ文字 まるで読めない。。。 ミヤンマーの丸文字に共通する可愛らしさがあります

 

19号神殿から見つかった漆喰彫刻が施された柱 1998年の比較的新しい発見物で当時の色が現在まで鮮やかに残っています

 

とにかくデカくて圧巻のパカル王の石棺!! 棺の蓋の図柄はパカル王が宇宙船を操っている!! なんて解釈も出る図柄となっています

 

宇宙船を操るパカル王の図柄がコチラ

石棺蓋の写し絵 出典arqueologiamexicana.mxより

寅吉
寅吉
やっぱり古代マヤ人は宇宙から来た戦闘民族サイヤ人!? (なワケありません)

 

石棺の周りに施された彫刻はパカル王の他歴代の王、王の両親、女王の肖像が刻まれています

 
 翡翠の仮面

パカル王の仮面かと思いきや赤の女王の仮面でした パカル王の翡翠の仮面は人類文学博物館で後日見れました♪

 

 

当時の神殿の様子を復元した模型 タイムマシーンがあったら是非見てみたいモノです(捕虜になるのは嫌だけど)

 

奴隷の石板

奴隷の上に胡坐をかいた人物が描かれた石板 人類の歴史は戦争の歴史だね

仲良くしましょう

寅吉
寅吉
ミトラ遺跡、モンテ・アルバンと比べると見応えがあり、遺跡好きでなくても楽しめました

 

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次はもっと上手に旅します

 

超まとめ

  • ジャングルの中に忽然と現るパレンケ遺跡は遺跡らしい遺跡
  • パレンケ遺跡 出かける前に予習! で楽しさ倍増
  • ジャングルの中なので蒸し暑い! そして 蚊がいる!!  蚊よけ必須!!
  • 次は是非ガイドと共に回りたい(事前勉強はホント大切)
  • 博物館もかなり見応えがあるので忘れずに立ち寄りましょう