市内の正教会を中心に見学したキエフ観光Part2デス 2日目はミンスク以上にパワーみなぎる正教会たちと2000年以降に起きた民衆運動 オレンジ革命、ウクライナ騒乱の舞台となった独立広場見学を中心に見学 正教会は内部撮影禁止のところが多く教会に関しては内観写真が少ないデス
(2019.07.13現在)
市内観光
キエフ観光2日目は赤の地下鉄線 Poshtova ploshcha駅からスタート 聖アンドリーイ教会を目指します 地上口に出た正面には山吹色の教会 キリスト降誕聖堂marker(特に観てません)
目指す教会は木々が茂る丘の上 地下鉄出口近くから丘の上まで結ぶキエフケーブルカー(1人 8UAH)が発着していますが混んでいたのでケーブカー脇の小道を歩いて登る…
少し登っただけでドニエプル川を眼下に見下ろすキエフ市内のパノラマが楽しめます 昨日のペチェールシク大修道院もそうでしたがキエフの街は案外起伏があり平面マップの感覚で歩くと大変。。。
丘の上は芸術家の小道という散策路が設けられ道中は青空アトリエとなっていました 木漏れ日の下、色々な画風の絵が並べられ、ナカナカ楽しめるアプローチ(露店商ですが) 年齢的にウクライナというイメージがどうしても赤よりだったのですが訪れてみたら全然違いました ウクライナに謝らないと・・・
聖アンドリーイ教会
アプローチ途中から見上げる聖アンドリーイ教会 水色と白を基色とした美しい教会
イタリア人建築家によって18世紀中頃に建てらたそうで教会の名前はウクライナに初めてキリスト教を伝えたとされる、使徒アンドリーイに因んでいるそうです
芸術家の小道に並ぶ絵を楽しながら教会麓に到着 辺りには色々なお土産を扱うブースが並び ザ・観光地という雰囲気 軍払下げのミリタリー品はマニア垂涎かも
正面に回り込み聖アンドリーイ教会とご対面 バロック様式の教会ですが頭がやっぱり正教会? アクセスするには更に階段を登るのですがせっかく来たのに修復工事中で中には入れず せめて周りだけでも と思ったら階段を上がり教会の周りを見学するだけで料金が発生(20UAH)ということで じゃー 結構です~ と見学終了 せっかく歩いて来たのに…
聖ミハイル黄金ドーム修道院
聖アンドリーイ教会からまたテクテク歩いて次の教会 聖ミハイル黄金ドーム修道院を目指します 立派な円柱柱が特徴的な大きなビルはウクライナ外務省 カッコいいな~ こうして見ると日本の中枢機関官庁の建物はなんだか味気ない
聖ミハイル黄金ドーム修道院 立派な鐘楼の先にキンキラキンの黄金ドームが眩しい修道院 鐘楼近くの外壁には沢山の聖人が鮮やかに描かれています
ちょっと綺麗すぎるんじゃない? と思ったらオリジナルは1719年築だが一度取り壊されているので現在の建物は独立後の1997~2000年の間に再建されたものだそうです なるほど
こちらも水色と白を基調とした美しい外観 上部には黄金の聖ミハイル大天使像の姿が確認できます
南側からのアングルにて ここは特に入場料が発生せず貧乏旅行者には優しい見学先でした
修道院内のイコノスタシス イコノスタシスはイコンが飾られた壁で聖なる空間と信者のいる世俗空間の境界線を成すモノ 三途の川と似てるけどもっと高貴な境界線
ここも撮影禁止だった? キエフの正教会は撮影NGが多いデス…
聖ミハイル広場からソフィア広場
聖ミハイル広場と聖ソフィア大聖堂へと続くウラジミールスカ大通り
周辺の建物は手前から外交アカデミー(教育機関)、インターコンチネンタル・ホテル、警察本部(ピンクの建物)
聖ミハイル広場に立つオリガ公妃(真ん中)の像 ウラジーミル聖公の祖母で最初にキリスト教に改宗し、後に聖列に加わった人
左の銅像は約1000年前キエフで最初に説法したと言われる聖アンドレーイ 右の像はキリル文字を創設し、聖書をスラヴ語に翻訳したといわれるキリルとメトディウスの像
ソフィア広場から眺める聖ソフィア大聖堂 ん? 鐘楼が傾いて見えるのは目の錯覚???
その広場には馬に跨る御仁の銅像 どちら様? コサックの英雄 ボフダン・フメリニツキーさんでした
クライナ・コサックの最高指導者を務め、ポーランド・リトアニア共和国に対し17世紀中ばに反乱を起こし、ヘーチマン国家を作り上げたウクライナの英雄とされる人物 一方ではポーランドに対抗する為にロシアの力を借りた為、その後のロシア勢力を呼び込むきっかけを作ったという悪評もあったりします
振り返って見た聖ミハイル黄金ドーム修道院 大きな教会が目と鼻の先にあってバチバチ状態にはならないのでしょうか? 信者争奪合戦とか・・・
聖ソフィア教会
ソフィア広場からの入り口となる大聖堂鐘楼(敷地内から撮影) 1752年に建てられた高さ76mを誇る鐘楼 上部のバロック式の部分と黄金ドームは1852年に増築されたもの
こちらの鐘楼も登ることができますが別料金だったので登らずじまい(210段の階段を上がるらしい) ペチェールシク大修道院のように様々な料金設定になっているのがややこしい…
聖ソフィア大聖堂 ロシア人初の統一国家として成立したキエフ公国のヤロスラフ1世によって1037年に創建されたビザンチン様式の聖堂で、ロシアにおけるキリスト教の聖地でウクライナの教会でもっとも重要な教会の1つ ペチェルスカヤ修道院とともに1990年に世界文化遺産に登録されました
チケットは見学する組合せによって異なるので公式サイト を確認の上
そんな聖ソフィア大聖堂ですが現在はウクライナの複雑な宗教事情を反映して特定の教派が管理しない博物館という扱いになっていて、ウクライナ正教会やウクライナ東方カトリック教会などが日時をずらして使用しているそうです
聖ソフィア大聖堂の裏手 とてもボリュームのある建物(中世ヨーロッパの建築の中で最も大きい建物の1つ)で全景を収めるのが難しいデス
内部は撮影禁止だったのですがこの模型写真だけパチリ 現在の姿は17世紀後半にウクライナ・バロックと呼ばれる様式で再建されたものですが聖堂内の内装は11世紀のオリジナルが残されています
ウスペンスキー大聖堂といい聖ソフィア大聖堂といい建物が大きい割に入口が小さいと思うのはσ(・・*)アタシだけ? 正門が小さいのは正教会の特徴なんでしょうか?
撮影禁止だったので内観の様子はGoogle ストリートビューで・・・
イコノスタシス背後のアプスに描かれた聖母のモザイク画を初め内部はオリジナルのフレスコ画がたくさん キエフ・ルーシ公国の最盛期を築いたヤロスラフ賢公の石棺もあったりします
1939年の発掘作業で見つかった11世紀のオリジナルの床 所々QRコードを読み情報を読み取るような展示がありましたがQRコードは写真撮影では?
スマホが普及しているので撮影禁止といってもスマホで撮影している人は沢山いました 昔はビデオ撮影禁止というパターンもありましたがスマホだと写真撮影か動画撮影か分からないので今は曖昧ですよね
一昔の家庭ビデオカメラは肩に乗せてましたが今はスマホに全部集約 ハンディカムなんて必要ないし、そう考えると歳を取ったものです
独立広場と独立記念塔
聖ソフィア大聖堂を後にして更に歩き独立広場へ到着 2014年ウクライナ騒乱 の舞台になった場所でニュース映像がまだ記憶に新しい場所 実はキエフで一番来てみたかった場所がココかもしれない・・・
当時は連日のニュースでこの先どうなっちゃうの? と見ていた広場は平穏な憩いの場そのもの 同じ場所だったとは思えない雰囲気でした
ガラスドーム下にあるショッピングドーム Globus Mall モール内は西側諸国と何ら変わりません 南米で沢山見かけた中国ニセ和物ブランドメイソウもありました こんな所にもあるんだ・・・ Made in Japan風に擬態するのは辞めてほしいかも
ガラスドーム近くにあるリヤドスキーゲート キエフルス時代にキエフへの入り口だった主要な門の1つでオリジナルは11世には建てられていたものですが現在の門は2001年に再建されたモノ
門の上にはキンケシ超人!! ではなく大天使ミカエル像が盾と剣を持ち立構えています
リヤドスキーゲートの先にある独立記念塔 ウクライナ騒乱時に抗議者たちが塔の周りにキャンプを設営し警察隊とバチバチやっていたアノ場所
2001年、独立10周年を記念して建てられた塔で高さ52mの円柱の上に12mの女神像が立つ塔 女神はスラブ神話に登場するBerehyniaで「母なる大地、家の守護者」とされています
2004年のオレンジ革命 、2014のウクライナ騒乱の舞台の中心に立っていた女神はどんな思いで民衆のデモ活動を見守っていたのでしょうか?
独立広場全景 第二次世界大戦で殆どの建物が破壊・焼失してしまい現在の建物はソ連時代に建てられた厳つい建物ばかり、遠くには聖ソフィア大聖堂の鐘楼が見えます
独立記念塔の周りには2014ウクライナ騒乱の展示パネルがいくつも置かれ、5年前の騒乱でしたがつい昨日のように思い出されました 民衆の力が現政府を転覆させる場合もありますがシリアのように泥沼になってしまう場合もあります ベラルーシの独裁も未だ継続中… 平和が一番だよ~
どちら様? キエフの名前の由来となった伝説のキー3兄弟と妹ルイベジの像だゾウ~ 12世紀初頭に編纂された歴史書にこの兄妹の名前が登場するそうな…
花時計がある通りにはウクライナ騒乱で亡くなった方々の遺影が置かれていました 今生きていたとしても私たちより若い人ばかり もっとやりたかった事があっただろうに…
黄金の門
フレシチャーティク通り沿いを南下 こちらはスターリン時代に建てられた2つの6階建てのビル 両端には門が設けられヨーロッパ高級ブランド店(グッチ・ヴィトン・バーバリー等)が入店するシャレオツ通りとなっています
その反対側にもザ・ソ連 と言わんばかりのビルが建っていました
そうそう、街を歩いている最中若い男女ペアに Free Hug♪ と言われそれぞれいきなりハグされました
黄金の門に到着 黄金の門と言うよりは赤い門でした 建築は聖ソフィア大聖堂が建てられた時代にさかのぼり、ヤロスラフ大公によってキエフ市外を取り囲む城壁が造られ町の入り口として門が設けられました その後、1240年にモンゴル軍によって破壊され現在の建物は1982年に再建されたものになります
名前の由来は門の上に建てられたブラガベシェンニー寺院の金箔塗り屋根が金色に輝いていたことから由来する他、ビザンツ帝国の首都コンスタンティノポリスの門にちなんで名づけられた など諸説あるようです
黄金の門の隣にはキエフ大公 ヤロスラフの銅像があります 1997年に建てられたヤロスラフの像は聖ソフィア大聖堂の模型を持ち視線を大聖堂に向ける形で設置されています
黄金の門は内部見学もでき、門の中には再建される前に残っていた門の一部や当時の門のジオラマ模型などが展示されているようです
ウクライナ国立歌劇場
黄金の門から少し離れたところにあるウクライナ国立歌劇場 ヤロスラフ像がある通りから南下したので裏側に出てしまい正面を見損ねてしまいました どおりでピンと来なかったワケです
なので正面はGoogleさんの力を借りて・・・ ベラルーシではGoogleストリトーカーが未導入でしたがウクライナは既に網羅されていました Googleさん凄いよね
現存の建物は1901年に建てられたものでモスクワのボリショイ劇場、サンクトペテルブルグのマリインスキー劇場と並び旧ソ連の3大劇場との呼び声がある名劇場ですがミンスク同様にハイレベルな公演がお得な料金で見れてしまいます バレエ鑑賞ならミンスク・キエフへお出掛けの際に!!
聖ウラジーミル大聖堂
最後の見学先 山吹色の明るい外観が特徴的な聖ウラジミール大聖堂
1862~1896年にかけて建設とキエフでは比較的新しい教会 国民の寄付によって建立された教会で当初13のドームが設けられる予定でしたが資金不足で最終的には7つとなってしまいました
1920年以降共産党政権下時には無神論博物館という時代もありましたが独立後にウクライナ正教会のキエフ総主教庁に譲渡され、当総主教庁の総主教座となっている他、国の重要文化財にも指定されているご利益のありそうな教会
国民の寄付で建てられた為か観光客より信者の方の方が圧倒的に多い教会 見学料も無料で庶民にやさしい教会です(撮影する場合は50UAH)
中に入ってビックリ 可愛らしい外見とは正反対 天井までびっしりと書き込まれたアール・ヌーヴォー調のフレスコ画が圧巻でした
全体の色使いがとても落ち着いており荘厳 撮影料を支払って撮影しまくり
ロシアの画家ヴィクトル・ヴァスネツォフが率いる96人の芸術家が描いたフラスコ画はどれもこれも見応えたっぷり
イコノスタシスの奥にはキリストを抱くマリア様 頭上のドームには全能のキリストが描かれていましたYo ウエディングケーキ型の巨大シャンデリアも凄かった!!
キエフの教会の内観はココがマイベストでした 聖ソフィアも良かったケド
棺に納められた聖人 どこのどちら様か分かりませんがやはり信者の方が熱心にお参りしていました
入口の上に描かれていた絵はデスノートですね
正教会を存分に堪能したキエフでした
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次はもっと上手に旅します
超まとめ
- キエフケーブルカーは数十円で乗車できるので乗った方が良い(利用しなかったヨ)
- キエフの正教会は内部撮影禁止が多いので注意
- 独立広場を訪れるなら2004年オレンジ革命 と2014年ウクライナ騒乱 をおさらいの上
- バレエ鑑賞するならミンスクかキエフが安くて良い
- 聖ソフィア大聖堂とペチェールシク大修道院の他に聖ウラジミール大聖堂も必見
- 現存する世界最古の木造建築 法隆寺は改めて凄い!!
- 若い美男美女によるフリーハグはおじさん、おばさんの活性剤♪
関連リンク集
- Ukraine.ua ウクライナ政府公式サイトの観光ページ
- Travel to Ukraine ウクライナの観光サイト
- VisitUkraine.today ウクライナの観光サイト
- Kyiv City Travel キエフ公式観光サイト
- ボリースピリ国際空港 ボリースピリ国際空港の公式サイト
- Ukrzaliznytsia ウクライナの公共鉄道輸送の公式サイト
- 聖アンドリーイ教会 聖アンドリーイ教会の公式サイト
- 聖ソフィア大聖堂 聖ソフィア大聖堂の公式サイト
- ウクライナ国立歌劇場 ウクライナ国立歌劇場公式サイト