ベオグラードの次の目的地はかつて独裁国家と知られたルーマニア 今回は行き方が少しトリッキーなベオグラード~ティミショアラの移動様子とルーマニア革命発端のとなった町の見どころをまとめてみました 小さな町なので観光は1日あれば十分 時間が余ってしまった場合は近郊の大型ショッピングモールで という感じのティミショアラ情報デス
(2019.07.30&2019.07.31現在)

 

ベオグラードからティミショアラへ

 

ルートと移動手段

ティミショアラはルーマニア西端に位置する町でベオグラードからは北に約150kmの距離

セルビアの首都ベオグラード、ルーマニア第4の人口を誇るティミショアラを結ぶバスや電車といった公共交通ルートがあって然るべきなのですが何故か2つの街を結ぶ公共的移動手段がありません Why?

しかし、ネットで調べてみるとベオグラード~ティミショアラ間は民間旅行会社が運行するバン乗合サービスが鉄板であることが判明

運行元はベオグラードにあるGEA Toursという会社でベオグラード~ティミショアラ間を1人15€で送迎してくれます

しかもドアtoドアで♪ なのでこの一択しかありません (移動方法はあるかもしれませんが手間と料金を考えたらこれが一番)

 

寅吉
寅吉
事務所については前回で触れたのでWebサイト とメルアドgea@eunet.rs  だけ紹介

 

運行スケジュール(?)

運行については1日数便あるようですが乗合的な要素があるので便数・時間については問い合わせが必要 ティミショアラの往復運行なので当然ティミショアラ発ベオグラード着も可能

私たちは移動日の前日に事務所に行き手配をお願いしたところ12~2時のピックアップで というアバウトな案内

正確な時間は予約具合を見て夕方以降に確定 最終的なピックアップ時間は11:30という連絡を18時頃受けました(宿泊先玄関ピックアップ)

 

 

移動の様子

当日ですがピックアップ時間11:30のところ 実際にピックアップに現れたのが12:15でした 1時間以上待ったという話もあるので気長に待ちましょう♪

海外では良くある遅刻話ですが日本人的にはバンが現れるまでとても心配でした ※しっかりとした会社ロゴが入った車が来るので見落とすことはありません

バンに乗ってからは他の乗客を乗せるため市内を右往左往 更に郊外の車両置き場(?)で最終的なバンに乗り替えベオグラードを出発したのは13:00頃でした

 

GTa Tours

14:45~15:10 国境まで10kmちょっとのブルシャツという町のガソリンスタンドで途中休憩

お昼ごはんを食べていないのでスタンドのコンビニ適当に食べ物を購入 また、この休憩時に料金15€を運転手に支払いました (支払はユーロ、ルーマニアレイ、セルビアディナールが使えますが現金のみなので注意)

バンは12人位乗れる大型のバンでとても快適♪ ドライバーも丁寧な方でとても安心して利用できました ※GEA TOURというSが無いニセ会社あるようなので必ずGEA TOURSを利用して下さい

 

国境 国境

15:23 だいぶくたびれた国境審査所に到着 周辺は長閑な雰囲気さえ漂い1時間以上かったハンガリー~セルビア越境時とは大違いでした

バンを降りて手続きをするかと思えば審査官がバンにやってきてパスポートをチェックするだけという簡単さでびっくり

 

国境

国境の政府系建物(セルビア側) もう少し綺麗にしても良いのでは?

ルーマニア側の国境も似たような感じで車から一切降りるコトなく入出国が完了してしまう珍しい国境越え体験でした 両国の国境通過は15:23~15:45で完了と激スムーズ

お鈴
お鈴
ティミショアラの宿へはドアtoドアで17:55に到着 (時差1時間も含めて)

 

ティミショアラでの宿

 

Diamond Residence

Diamond Residence

ティミショアラでの宿はbooking.comで予約したDiamond Residenceというアパートメントホテルに宿泊 ちょっと狭めの部屋でしたがミニキッチン付で自炊も可 掃除も行き届いており快適に過ごせ、料金は129LEI(約3,400円)とお値打ち価格で大当たりの宿でした(予約サイト、Googleレビューも高評価)

 

 Diamond Residence

キッチンは小さいですがコンロ口が2つあり短期旅行者には十分なスペック 部屋によってはバスタブ付の部屋もあるようですが水圧、温度も問題なしのシャワーで十分 ティミショアラは小さな町なのでて1泊のみの利用でしたが久しぶりに満足感ある宿 ここなら観光せずとも休養的に連泊しても良かった と思えるホド

すぐ近くにちょっとした食料品店あり チェックアウト後の荷物は鍵のかかる手作り納屋みなたいなトコロで保管可 部屋は全部で10室あるのでお出かけの際には検討してみて下さい♪

 

ティミショアラ北駅までチケット購入

到着後は翌日のブカレスト行の切符を買いにティミショアラ北駅まで出かけてみました

 

正教会

近くにあった正教会 パッと見た感じモスクのような感じにも見える独特な形の教会

 

ティミショアラ北駅

宿からしばらく歩いてティミショアラ北駅に到着 駅は共産圏っぽいスタイルの駅で味も素っ気もないタイプ

 

観光客が集中する勝利広場エリア周辺はまだ綺麗なのですが駅前から真っ直ぐ伸びる道路沿いは傷んだ建物が多くあまり良い雰囲気ではなかったです

 

ティミショアラ北駅

駅舎内 何の面白味もない駅舎で「無駄なく機能が果たせればそれでイイ」という感じ トイレは有料で1回2LEIデス

 

ルーマニア行切符

購入したチケットがこちら ティミショアラ22:27発~ブカレスト08:25着の夜行列車にて料金は2人分で182.4LEI (1人約2,400円)

 

寅吉
寅吉
安くて助かるな と思ったら乗車時に普通のボックス座席と判明(寝台じゃなかった!!)

 

駅前両替店

駅舎のすぐに前にある両替商はレートが悪いので注意!! 他にも両替所があるので駅前で両替するのだけは止めておきましょう ※駅前といっても栄えておらず駅を利用する以外では用事はないですが…

 

お鈴
お鈴
到着日は夜行列車の手配のみ スーパーで適当に食材を購入して帰りました

 

 

ティミショアラ街歩き

 

翌7/31はティミショアラの街中観光 小さい街なので観光は1日あれば十分 夜10時過ぎの列車だったのでむしろ時間はたっぷり 夕方以降は少し離れた大型ショッピングモールで過ごしたティミショアラ観光まとめ

 

三成聖者大聖堂

三成聖者大聖堂

最初の見学先 三成聖者大聖堂 中心地の南に位置するルーマニア正教の大聖堂 建設は1937~40年と比較的新しく ネオビザンチン様式・モルダビア様式を取り入れた独特な形が特徴

建築様式についてはよく分かりませんが外観の色合いと緑色の屋根の教会が個人的にはとても東欧チックに感じられました

一番高い塔で高さ96mとかなりの高さがあり、ティミショアラを代表する教会となっています

 

三成聖者大聖堂

中に入ってビックリ 落ち着いた雰囲気にも煌びやかさがありとても美しい内観♪ こんなに綺麗な教会にも関わらず見学者が殆どいないのにもビックリ あまり観光が進んでない?

 

三成聖者大聖堂  三成聖者大聖堂

高い天井ドームから主であられるキリストが見下ろしていました 吊り下げられたシャンデリアのデザインも個人的にはかなりポイントが高かったです

歴史は浅いかもしれませんがとても美しく、その上入場無料なのでここはMust Seeデス

 

勝利広場周辺

勝利広場を望む

三成聖者大聖堂の道路を挟んだ先に広がる勝利広場 1989年ルーマニア革命の発端となった民衆蜂起が起きた歴史的な広場

 

勝利広場の建物

勝利広場に面した建物は共産主義の建物ではなく明らかにヨーロッパ調の建物

オーストリア=ハンガリー帝国時代この地域はその支配下にあったのでオーストリア・ハンガリーの影響を受けた建物でしょうか?

広場に建つ塔の上には雌狼と双子の像 雌狼から授乳を受ける双子は後にローマを建国したと言われるロムルスとレムスでイタリアから贈られたもの ルーマニア(Romania)は「ローマ人の国」を意味するそうでブカレストにも同じ像があったのも合点がいきました

 

寅吉
寅吉
1884年、ヨーロッパで初の電気街灯が整備されたのがこのティミショアラだったとか

 

勝利広場

ハンガリーに近く昔から様々な少数民族が互いに講和しながら暮らしていたという街だけあって街の雰囲気は共産主義国というよりは完全にヨーロッパです

広場両側の建物は歴史と趣があるものの全体的に修繕が必要かな? 建物の傷みはもちろん窓がボードで塞がれているなど残念な箇所があるのでもう少し綺麗に整備してもらいたいトコロ

 

マック

ケンタに続いてマックもありました♪(昼はここで) ベオグラードのマックはちょっとビミョーな感じでしたがティミショアラのマックは普通にマックでした

 

公共トイレ

近くには公衆トイレも!!(マックのトイレを使ったので使用してませんが…)

外国でこのような公衆トイレがあるのは稀なので街の治安は悪くないと勝手に想像 だってトイレがあるんだよ

 

国立劇場

国立オペラ劇場 今まで見てきた国立劇場とは違いこちらの外見はちょっと物足りない感じ

革命時はこの劇場の2階テラスから大衆に向かいスピーチが行われ、公演の舞台ならぬ革命の舞台として重要な役割を果たしました

 

勝利広場から三成聖者大聖堂

勝利広場から三成聖者大聖堂方向を望む 建物の傷みが少し気になりますがここはもっと観光客が訪れてもいい街

ツーリストで賑わえば更に雰囲気が良くなるハズ!!

 

アンブレラスカイ

勝利広場近から自由広場に続く通りには傘を吊るしたアンブレラ通り ポルトガルのアゲダ(Ageda)が元祖ですが今ではアチコチで見られる傘を利用した即席映えスポット ベオグラードにもありましたね…

カラフルでパッと見た感じはとても映えるのですがよく見ると壊れた傘が10では済まない数 映えを狙うなら壊れた傘を取り換えて!!

因みに左手のiマークはビジターセンターです

 

アンブレラスカイ

アンブレラ通りと三成聖者大聖堂 やっぱり壊れた傘は直さないと…

 

自由広場

自由広場

勝利広場の北に位置する自由広場に到着 少し前まで木々がある普通の公園でしたが現在は赤と黒の波紋模様の石畳広場に

市が立つと賑やかになりそうですが市やオープンテラスの姿はなくスペースを持て余してちょっと勿体ない気がしました(やっぱり観光客が少ないのかな~)

 

自由広場  ネポムクの聖ヨハネと聖母マリア像

公園周辺は市電が走る他 ツーリスト向けトラム(日曜日のみ 12~18時の毎時発 15LEI)も運行されています

公園に建つ彫刻像はネポムクの聖ヨハネと聖母マリア像 プラハのカレル橋から投げ落とされたあの聖ヤン・ネポムツキーさんです

 

 少年像

14世紀の聖人像がある一方、携帯電話をかけるポーズの現代っ子アート作品もあります!!

「もしもし 気づいたら全裸だよ 急いで着るもの持ってきて~」

 

統一広場

街角の彫刻

更に北上して統一広場へ向かいます 街角には又しても奇妙な近代アート像

街のアチコチにはルーマニア人アーティストによる斬新な像 が置かれているので探し歩くのも面白いかもしれません

 

統一広場

自由広場の少し北側にある統一広場 ここも広ーい♪ (そしてやっぱり人が少なーい)

 

統一広場の建物

周りの建物は皆カラフルで絵になる建物ばかり 真ん中は教会の後陣部

 

統一広場の建物

左の建物は教会らしからぬ可愛らしい外観 (今は教会じゃない?)

 

聖三位一体柱と聖ジョージ大聖堂

広場中央は芝生となっていて真ん中にペスト終焉を記念した聖三位一体柱 その向こうに見えるオレンジ色の教会は聖ジョージ大聖堂

大聖堂は工事の為かバリケードで囲まれていて、まるで入れず・・・ 三位一体柱の周りも誰も居なくてこれまで一番ボッチの記念柱でした

 

統一広場の建物

広場の南側建物 レストランのオープンテラス席が並びますがここもやっぱり人が少なく寂しいzo

素敵な建物が取り囲む広場ですがスペースと人のバランスが悪く活気が感じられないのが残念 ポテンシャルのある建物ばかりなのでこれからの発展に期待

 

革命記念館

革命記念館

統一広場から更に北へ 環状道路を渡り少し歩いたところにあるルーマニア革命記念館に到着 博物館は普通の建物で分かりにくいので注意 入口にルーマニア国旗があります

入館料は1人10LEI(約260円) 市営ではなく個人経営とのコトで見学料というより維持費のカンパだと思った方がよいかも?

営業時間: 08:00~16:00(月~金)、10:00~14:00(土曜) 日曜休館

 

ベルリンの壁

建物のすぐ脇にはベルリンから寄贈されたベルリンの壁がありました 自由が当たり前の日本人からは考えられない想いと意味がある記念の品

 

ルーマニア革命ビデオ

館内を見学する前に30分ホドにまとめられた当時の映像を強制的に鑑賞させられます(笑)

英語字幕ですが当時のニュースを知る人なら日本では紹介されていない映像などもあり興味深く見ることができると思います

 

勝利広場に集まった人々

革命時4万人もの市民が集まった勝利広場の様子

1989年12月16日 ハンガリー系の人権活動家で改革派教会の牧師がティミショアラから追放処分を受けたことに対する抗議から始まったルーマニア革命

ルーマニア西端の街から始まった蜂起はあっという間に全国に広まりこの街の抗議から僅か10日でチャウシェスク政権が崩壊したという驚きの早業革命

当時、銃殺刑となったチャウシェスク夫妻の映像を見て衝撃を受けましたがその発端がこの遠く離れた地方だったというのは知らず、またそのスピードも今回改めて認識しまた

 

博物館の様子

展示室の内容 キューバの博物館のようなクオリティでお世辞にも立派な展示内容とは言えませんが当時の人々の熱量だけはビシビシ伝わります

ルーマニア革命を知らない若い世代にとっては正直つまらない場所かもしれませんがニュース映像を覚えている年代の方には是非訪れて欲しいお勧めの場所

 

Shopping City Timisoara

 

ティミショアラ発の夜行列車は22:27発と遅い時間だったので街を一通り見てしまった15時頃からはひたすらモールで時間潰し 宿に預けた荷物をピックアップし、駅のロッカーに荷物を預け直してモールへ向かいました

ロッカーは駅の地下にあり料金は15LEI(約400円) ※記憶がはっきりしませんがたぶん2つ利用したと思います
 

行き方

ショッピングモールはティミショアラ中心地の南郊外にあり歩いて行けないのでバスを利用してアクセス 私たちは駅からE1バスで往復しました Moovitによるルート案内はこちら 

ダウンタウンからアクセスする場合は33バスにてアクセスが可能です Moovitによるルート案内はこちら 

 

切符売り場  バスチケット

バスの切符は駅前のキオスクで購入 バス代は1回乗車券が2.5LEI(約65円)と安い!! ※最新料金は現地で確認して下さい

 

ティミショアラバス

利用したE1バス 駅前のバス停から乗り、降車バス停はモールの入口すぐ近く 帰りのバスは大きな道路の反対側で同じE1バスに乗り込めば駅まで帰れます

 

ショッピングモール

2016年オープンの超大型ショッピングモールShopping Sity Timisoara スタバ、H&M、Carrefour、シネコンとなんでも揃い夜行電車出発までの時間潰しに最適でした

出発日の夕食はCarrefourスーパーの惣菜にて19.65LEI(約550円)スーパー内にイートインコーナーがあります その後はモール内のシネコンで「ワイルドスピード・スーパーコンボ」を鑑賞 映画代は2人で51LEI (約1,400円)でした

お鈴
お鈴
このモールは大きくて綺麗、何でもあります 時間をもてあそぶようなら是非訪れてみて下さい

 

ブカレストへ向けて

 

ティミショアラ北駅

ティミショアラ駅

21時近くまで映画鑑賞、E1バスにてテミショアラ駅には21:30過ぎに戻り、早めに入線した列車に乗り込みました

列車内は発車するまで真っ暗、スマホライトで照らしながら座席を探しましたが、座席を見つけてビックリ

寅吉
寅吉
げっ 寝台席じゃなくてカチカチの固定ボックス席じゃん…

 

ブカレスト行列車  ブカレスト行列車

22:22 出発時間が遅れるかと思いきや発車時刻を待つことなく数分早く発車してティミショアラを後にしました

車内は殆ど満席、乗客が持ち込む荷物が通路に溢れトイレに行くのも大変なほどでした

座席はリクライニング不可でほぼ直角席 シート間スペースが狭い上に固定されたテーブルがあり足も組めない状態… 夜行なのにボックス席とは失敗しました

快適な睡眠が望めそうもない列車にてブカレストへ向かいます ガタン ゴトン ガタン ゴトン…

 

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次はもっと上手に旅します

 

超まとめ

  • ベオグラード~ティミショアラルートはGEA Tours一択 料金15ユーロ
  • ティミショアラは観光する範囲が狭いので必要日数は一日で十分
  • Romaniaはローマ人の国と言う意味 初めて知ったトリビアでした
  • 駅前の両替商はレートが悪いので注意!!
  • ミニキッチン付のDiamond Residenceは快適でお洒落なお勧め宿
  • 三成聖者大聖堂は取りあえずハイライト的存在 内観見学も忘れずに
  • チャウシェスク政権を知る人なら革命記念館はMust See
  • 郊外のショッピングモールはジュージツの店舗ぞろい アクセスはE1or33バスで
  • 駅周辺は列車利用以外特に何もナシ 駅はコインロッカーあり トイレ有料
  • ティミショアラはまだまだこれからの観光地 今後の発展に期待大
  • 天気が良いと街も2割増しに素敵に見えるね 旅行は天気が一番