世界一周の旅も終わりに近づき最後は日本に向けてアジアを北上 11ヶ月ぶりのアジア観光最初の見学地はカンボジアが世界誇る世界遺産アンコール・ワット遺跡群へ トゥクトゥクおじさんに連れられ訪れた1日アンコール・ワット見物の様子まとめデス
(2019.09.25現在)
アンコール・ワット遺跡群ツアーへ
アンコール・ワットを含めたアンコール遺跡群は9~15世紀にかけて東南アジアで繁栄を極めたアンコール朝の都市遺跡で400km2の広大な地域に600を超える石造りの遺跡が点在します
その遺跡群の中でも最も有名な遺跡が言わずと知れたアンコール・ワットですがスグ近くにもアンコール・トム、タ・プロームなど興味深い遺跡が沢山あり、ベースとなるシェムリアップから1日~数日かけて見学するのが一般的
トゥクトゥク貸切
見学方法は団体ツアー、プライベートガイド付きツアー等イロイロありますが多くの自由旅行者が選択するのはトゥクトゥクを貸し切って各遺跡を回るトゥクトゥクツアー
およその相場料金が存在する大回りコースと小回りコースというお約束コースの他、行きたい場所を指定しオリジナルコースで見学するのもモチロン可能です(時間というよりは距離に応じて料金が変動するモヨウ)
私たちは宿泊先ホテルから紹介されたトゥクトゥク貸切(16USD)による小回りコースという安・近・短ルートでの見学としました (運転のみので説明は特にナシ)
小回りコースの見学先はこんな感じで1.アンコールワット→2.アンコールトム(バイヨン寺院)→3.トマノンとチャウ・サイ・テヴォーダ→4.タケウ→5.タ・プローム→6.バンテアイクデイ→7.スラスランと見学 運転手は各遺跡で降ろした後は駐車場待機 見学時間は好きなだけOK (遺跡見学は17:30まで)
※市内トゥクトゥクの相場は小回りコースで12~16ドル、大回りコースで15~18ドルが相場だそうですがトラブル時の事を考えるとホテル紹介のトゥクトゥクの方が良いようです
因みにこちらが大回りコースの順路 1.アンコールワット→2.アンコールトム→3.プリアカーン→4.ニャックポアン→5.タソム→6.東メボン→7.プレループ という感じ 人気のタ・プロームが入っていませんがお願いしたら行ってくれるとお思います
08:50 ホテルピックアップにて1日観光開始スタート 先ずは遺跡観光に必要な入場券を購入するためチケットセンターへ向かいます
チケット売り場
街外れのチケットセンター(1ヶ所のみ)でアンコール・パス(Angkor Pass)という入場パスを購入 チケットは見学先個々で支払う形ではなくエリア共通チケットとなっており1日券・3日券・10日券の3種類で料金は以下の通り
- 1日券 37USD 購入日当日のみ有効な入場パス
- 3日券 62USD 購入日から10日以内で任意の3日間有効な入場パス
- 10日券 72USD 購入日から1ヶ月の中で任意の7日間有効な入場パス
支払は現金(ドル、ユーロ、タイバーツ、リエル)またはクレジットカードにて 窓口で顔写真を撮影して上の写真入りのIDパスがものの数分で発券されます
訪れた際は遠方のベンメリア遺跡は別料金となっていましたが2020年1月1日よりアンコール・パスに含まれるようになりました
入場券は途中の検問所で提示する必要があり、有効なチケットを持たないで入場が発覚した際には最大300USDの罰金が科せられます
1990年後半から放映された深夜番組「進ぬ!電波少年」でのアンコールワットへの道の舗装という企画モノをやっていた時は凸凹だらけだった道が立派な舗装道路に!!
アンコール・ワット
西参道と環濠
大本命アンコール・ワットの西端、西参道からスタート 参道の袂には7つの首を持つナーガ(邪神)とシンハ(獅子像)がお迎えしてくれましたが肝心の参道は残念ながら工事中で通行止め…
ぷりぷりお尻のシンハ様 サラゴサ(スペイン)のピエール橋にあったライオン像を思い出しました ライオン(獅子)像は南北アメリカを除き世界中にありますね
遺跡をぐるっと囲む環濠 でけーーぇ!! 南北820m×東西1,040mというサイズは皇居より少し小さい位?
カンボジアを世界に知らしめたと言っても過言ないアンコール・ワットは12世紀前半にスールヤバルマン2世により建立された石造ヒンドゥー寺院 クメール王朝における宗教建築の最高峰とされ単一遺跡としては世界最大規模とか 知らなんだ…
本来なら石造りの参道からアクセスするのですが工事中だった為プラスチック製の浮き橋でアクセス 橋の長さ(環濠幅)は190m!!
西塔門
で、到着した西塔門 西参道の先にある入場門ですがアンコール・ワットのシンボル第三回廊を含む中央祠堂のシルエットが見えないので今一つしっくりきません
合せ鏡のような回廊はトリック美術館にでも居るかのようです
西塔門に入り回廊を右手に30mほど進んだ所にあるヴィシュヌ像はスールヤバルマン2世一押しの神様とあってお供え物どっさり♪
スールヤバルマン2世は11世紀半ばにかけて在位したアンコール朝最盛期の王とのコトですがそんな人歴史の授業で習った?
別の場所にあった名もなき立像は放置プレーを受けていました
西塔門を抜けた先に見えるのが中央祠堂を頂点としたお馴染みのシルエット 脳内イメージではアンコール・ワットといえばこのシルエットだったので敷地の広大さに改めて驚きました
西塔門からさらに伸びる参道は400m!! なるほど世界最大規模だね
第一回廊と十字回廊
参道を進み十字テラスの先にある大塔門よりアンコール・ワットの心臓部へ突入 以後、ハイライトが続きます
第一回廊 東西215m、南北187m、一周約800mの回廊内のそれぞれの壁面には様々なテーマを題材にした物語がびっしりと彫り込まれておりアンコール・ワットの見どころの1つとされています
十字回廊は回廊が中央で直角に交差 天井部はマヤ遺跡で見たマヤアーチと共通点があるような・・・ 物語を石碑で残す点も一緒ですね
十字回廊に面してある4つの窪んだ石造りのスペースはかつての沐浴池跡として使用され訪れた巡礼者たちが身を清めていたとされます
水はすっかり枯れていますが階段を降りてエア沐浴することができます
第一回廊をはじめアンコール・ワットのアチコチで見られるデヴァターと呼ばれる女神像
第二回廊
十字回廊の先にある第二回廊内にはこれといった装飾はなく、傷みの激しい仏像が何体も置かれています 特筆するような見所がないので観光客は少な目ですが逆に寂しく廃れた感じがイイ味になっていました
そろばんのようなバームクーヘンのような窓の装飾は連子窓と呼ばれるもの 連子窓もアチコチに見る事ができますがひと気が少ない第二回廊で一味違う雰囲気で個人的にはヒット
第三回廊と中央祠堂
そして心臓部といえる第三回廊とその奥に見える中央祠堂
第三回廊はこれまでの回廊より高い位置にあり急な階段を上りアクセス オリジナルの階段は全部で12ヶ所ですが見学者が登れる階段は東側の1ヶ所のみとなっています
第三回廊部から眺める西参道方向 こんなに広いとは思っていなかったので遺跡の広大さに驚くばかり
高さ65mの中央祠堂は、ヒンドゥーの神々が降臨するとされる須弥山(メール山)を表しているとされ、作られた当時は黄金のヴィシュヌ神が祀られていたそうです
おっぱい触られまくりのデヴァターにトリプルドムならぬトリプルデヴァター 表情はもちろんポーズも衣装もそれぞれ異なり石の女神様は千差万別
屋根にあった繊細な石彫り装飾も見事
一度は訪れてみたいと思っていたアンコール・ワットは想像以上に大きく、素敵な遺跡でした 石積みだけの遺跡かと思っていましたがレリーフや彫刻も見応えがあり細部まで楽しめました
マンガに登場するようなオカン顔のデヴァター
最後は聖池越しに眺めるアンコール・ワットの姿を眺めてお別れ 既に大満足の遺跡見学でしたが見学は始まったばかり・・・
駐車場風景に思わずほっこり 遥か昔、地方観光地のまだ舗装がされていない駐車場風景を思い起こすノスタルジックな風景でした
それにしても暑くて蒸すのでペットボトルの水を追加購入して運ちゃんと合流 汗で水分が失われるので水分補給他暑さ対策はタイセツです
アンコール・トム
アンコール・ワット見学の次はすぐ北に位置するアンコール・トム遺跡へ アンコール・トムはクメール王朝初の仏教徒国王ジャヤヴァルマン7世により築かれた都城で中央にある仏教寺院として建てられたバイヨン寺院が目玉スポット
南大門
クメール王朝で最大の都城で9km2もの面積を誇るアンコール・トムへのアクセス口はこの南大門から
ナーガ神から始まり左右の欄干に大蛇を抱えて綱引きをする像が並ぶ橋を渡った先に南大門 その南大門をくぐりバイヨン寺院へと参道が続きます
欄干に並ぶ像はヒンドゥー教における天地創造の神話(乳海撹拌と言うらしい・・・)がモチーフとなっているそうです 修復された顔はナカナカのハクリョクで某N党の人みたいな…
南大門 アンコール・トムにある5つの門の1つで最も状態の良い門 門の装飾はキホン同じとのコトなとでここから入場すれば他の門を訪れなくとも無問題
バイヨン寺院
バイヨン寺院にあった日本の支援活動事業の看板 こういった援助活動は日本人として誇らしいので是非とも続けて貰いたいモノ
南大門から約1.5km アンコール・トムの中心に位置するバイヨン寺院
アンコール・トムは大きな都市という意味の地域一帯の呼び名ですが恥ずかしながらアンコール・トムもバイヨン寺院の名もこの時初めて知りました…
見どころの1つが巨大な壁面レリーフ かつてこの地で起こった戦いの様子が壁面いっぱいに描かれており、その内容は軍の陸上行進の様子だったり…
船を使った水上船の様子だったり・・・
川に落ちてワニに喰われる戦士も描かれています (-人-) 南無南無・・
そしてもう一つの見どころが四面に仏面が施された四面仏塔が乱立するこちらの風景
全ての面に掘られた仏の顔は大乗仏教・世界中に向うことを意味し、大衆救済の仏教の教えに通じています クメールのほほ笑みとも呼ばれる四面仏塔は50塔近くにものぼり、その中には京唄子さんもいるそうデス 是非探してみて下さい(笑)
そんな仏塔の中に祀られている仏様 ミャンマーのバガンを思い出してしまいました 違いはあるものの同じアジアを感じます
モスラを召喚する妖精(小美人)のモデルとなったレリーフもありました!!(嘘)
その他の遺跡群
トマノンとチャウ・サイ・テヴォーダ
続いてはアンコール・トムにある5つの門の1つ 勝利の門 から出てすぐの所にあるトマノンというヒンドゥー寺院
これまでの寺院に比べとても小さくひっそりとした佇まいの寺院はジャングルの中で時が止まってしまったかのような雰囲気
西の塔門に施された彫刻(一部修復済み)
道路を挟んでトマノンの反対側にあるチャウ・サイ・テヴォーダ スールヤバルマン2世統治のもとトマノンと対を成す寺院として建られいる為 トマノンと似た雰囲気の寺院となっています
ハッキリとした違いはこちらの床上げ参道(空中参道) 水が付くわけでもないのになぜこちらだけ高床式なのでしょう?? 謎でした
どちらもこじんまりとしており正直オマケのような見学先 因みにチャウ・サイ・テヴォーダは中国援助で修復がなされていました
タケウ
続いての見学先はタケウ 「クリスタルの古老」という意味のを意味するそうで10世紀末よりジャヤヴァルマン5世によって建設されたものの王の死により未完成のまま放置されたピラミッド型のヒンズー寺院
建設の途中だった為、装飾が施されていない武骨な寺院でした にしても暑い!!
タ・プローム
続いては「梵天の古老」を意味するタ・プローム 映画トゥームレイダーの舞台になったことで知られ、アンジェリーナ・ジョリーがカンボジアびいき(?)となったきっかけの場所だったりします
タ・プロームはほぼ発見当時の状態で残されている為、侘び寂び感いっぱいの廃墟寺院 城壁についた苔にも味わいがあります
崩壊したままの超期放置プレイが絶賛続行中の遺跡と人間の構造物を意に介すことなく生い茂る植物たち
積もる苔に潜る地面を探し伸びる木の根があるかと思えば
修復なしでも状態の良い回廊があるなんとも不思議な空間
石の建物をものともせず力強く根を張る巨木 いったい何百年の年月を費やしたのでしょう
建物の形状に沿って根を伸ばし成長し続ける大木 かつて人間が支配した土地を奪い返すような自然のパワーに圧倒されます
こちらはガジュマルの木 遺跡を飲み込む木々がなかったら何の面白味もない場所ですが遺跡と自然の融合が美しく、どこか違う空気感が漂うパワースポットのような場所
他の遺跡と一線を画す場所なのでここはMUST SEEデス
手つかずのまま800年 朽ちた遺跡内から空を見上げる
奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし 猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ
平家物語の一節が刺さりました
バンテアイ・クデイ
最後の遺跡はバンテアイ・クデイ 修復はあまりされておらず独特の雰囲気があるこじんまりとした遺跡ですが美しいレリーフ・彫刻が残されており来場者が居ない割には見応えがある遺跡でした
但し、一日に沢山の遺跡を見てしまったので時間と共に遺跡内容がゴチャゴチャになってしまいバガン遺跡見学の二の舞となった感も無きしもあらず… ドンマイ
こちらもヒンドゥー教から仏教に入れ変わった寺院で現在では仏像が置かれていました!!
2001年には上智大学を中心とした調査チームによって274体もの廃仏が発見されており。日本との縁が深い場所だったりもします
最後の最後は12世紀末に完成した王の沐浴のために作られた人工池 スラ・スランを西側テラスより眺めてお終い
池のサイズは東西700m、南北300mという巨大サイズで溺死するレベル こんなサイズの沐浴池要りますかーーーー?
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次はもっと上手に旅します
超まとめ
- トゥクトゥク・タクシーで巡るならホテルで手配してもらった方が多少高くとも安心
- アンコールワットのチケット売り場は1ヶ所のみ 運ちゃんが自然と連れて行ってくれるので無問題
- チケットは1日券37USD、3日券62USD、7日券72USDの3種のみ チケットなしは最大300ドルの罰金
- 別チケットが必要だったベンメリア遺跡はアンコールパス共通券で見学可能となりました
- 日の出に合わせたチケット購入はとても混むようなので注意
- 前日に翌日分の1日券を購入したい場合は、チケットを利用したい前日の17:00〜17:30の間で購入可能
- 遺跡の営業時間は05:00~17:30 どの遺跡も素晴らしいので見学先はAs You Likeで
- 日中は暑く、蒸すので暑さ対策と水分補給をお忘れなく
- 遺跡を十分に楽しむにははやっぱり事前予習がタイセツ
- 電波少年 アンコールワットへの道の舗装 のTV番組を覚えてる人は町の変わりように驚くぞ
- 一生に一度は行きたい場所があるなら死ぬ前に行っておきましょう
関連リンク集
- Tourism of Cambodia カンボジア政府観光局公式サイト
- Angkor Enterprise アンコール・ワットのチケットオフィス公式サイト(チケット料金観光情報)
- アンコールワット国立博物館 アンコール・ワット国立博物館公式サイト
- JUST SIEM REAP アンコール・ワットの観光拠点シェムリアップの観光情報サイト
- シュリムアップ国際空港 シェムリアップ国際空港の公式サイト
- カンボジア e-Visa カンボジアビザのオンライン申請サイト
- ヒマ ブテック アンコールワットの拠点シェムリアップにあるヒマ ブテックホテル公式サイト